EVシフトが裏目に出てしまった。ホンダは3月12日、2026年3月期連結決算で、純損益が4200億〜6900億円の赤字に陥る見通しだと発表した。27年3月期以降も追加損失を計上、EV関連での損失は今期と合わせて最大で2兆5000億円にも上る可能性があるという。責任を取って三部敏宏社長(64)は報酬を一部返上する。
「27年3月期の月額報酬の30%を3カ月、約700万円を返上します。26年3月期の業績に連動した報酬(STI)も支払われない。25年3月期の報酬総額は約4億1700万円でしたが、これにより年間報酬額は1億円超の減額となる見込み」(金融関係者)
最大の誤算はトランプ大統領の「反EVシフト」だ。バイデン政権が主力政策に掲げていた、EV購入補助を25年9月に終了。今年2月、排ガス規制も廃止する方針を示した。一連の手のひら返しの政策に、ゼネラルモーターズなどビッグ3も、8兆円超のEV関連損失を出した。
ホンダは“EV大国”の中国市場でも苦戦中だ。
「自動運転技術や価格競争力に優れた現地メーカーに押され、新車販売台数は、今年2月まで、25カ月連続でマイナスとなっています」(メガバンク幹部)
さらに間の悪いことに、ホンダは今季、F1に復帰する。同社が初参戦したのは1964年。シャーシ、エンジンなどすべて自社製造する体制、エンジンのみ供給する体制など、時代によって参戦形態は変化したが、80〜90年代にはアイルトン・セナやアラン・プロストらを擁し、黄金期を築いた。ただ、F1には莫大な資金が必要で、開発費用には年数百億円かかる。
《この続きでは、三部社長が決断したF1参戦に関する社内の意見や日産との統合話について報じている。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」で読むことできる》


