警察が最凶と恐れるトクリュウ型犯罪集団「ナチュラル」。2000人ものスカウトたちが路上やSNSで女性を狙い、次々と風俗店へ送り込む。独自の「闇アプリ」で支配された組織は、年間数十億を稼ぎ出し、裏切り者には凄惨なリンチを加えるという。暴力団や警察官までも飲み込む、この地獄のような組織の実態とは――。

 ここでは、組織の実態に迫ったルポルタージュ『捕食 欲望をカネに変えるトクリュウ型犯罪集団「ナチュラル」の闇』(著=清水將裕・日本橋グループ*、講談社)より一部を抜粋。組織内で使われている「闇アプリ」について紹介する。(全5回の2回目/3回目に続く

写真はイメージ ©maruco/イメージマート

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警察にマークされないよう注意…スカウトした女性への対応ルール

 アプリ内では、スカウトした女性に対応する際の、基本的なルールについても細かく列挙されている。

・女の子が嫌がる行為は絶対にしない

・働いている女の子に対し優しくする

・相談・悩み事などがある場合はしっかり聞いてあげる

・どんな時でも女の子の味方でいる

・無理やり働かせたりお金を貸したりしない

・モチベーションを上げてあげる

・女の子との連絡をマメにとり関係を築く

 女の子に対し自分との関係性にメリットがあると思わせる事が大切です。

 女性に最初に声をかける際には、スカウトとは名乗らず、極力、人材派遣業や営業などと伝えるように推奨している。

 女性と連絡を取り合うようになってからも、人間関係がきちんと構築できた段階で風俗店などを紹介するように勧めている。関係を築く前に紹介するとトラブルになりやすく、警察の介入を招くリスクも高まるという。

 佐伯も言っていたように最近は路上での声かけだけでなく、SNSでの紹介というケースも多くなっている。現状ではSNSを利用したスカウト行為で立件された例はほとんど確認されていないというが、取り締まりが厳しくなっているので、警察にマークされないよう注意を怠らないように、と呼びかけている。

 なかにはすでに子どもがいる女性もいるため、歌舞伎町周辺の託児所も多数紹介されている。24時間態勢で子どもを預かってくれる施設もあり、こうした施設を風俗嬢に紹介することはスカウトへの信頼を高めることに繫がるのだ。