「どの口が『疲れた』なんて生意気な口叩いてんの?」模試の結果で機嫌が悪くなる母親

 すべては、あかりを医学部医学科に行かせるため、少しでも金銭的支出を抑え、時間を無駄にしないために、母が決めたことだった。

「はぁ……疲れたぁ……」

「何言ってんの?」

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 ボソッと呟くと、母の声が飛んできた。

「どの口が『疲れた』なんて生意気な口叩いてんの? バカのくせに。学校に行かせてもらって勉強させてもらってありがたいと思ってたら、そんな言葉出ないよ」

 数日前に見せた模試の結果が芳しくなく、母は機嫌が悪い。湯気が重い。

「ごめんなさい」

 母に「疲れた」なんて言ってはいけない。

母はあかりの横で勉強の様子を監視…過酷な休日

 授業のない休日はいっそう過酷だ。

 朝8時頃に起きると、母が起きてくる9~10時ごろまで勉強する。母が起きると1時間ほどかけてブランチを食べ、二人で近所へ買い物に出た。

 昼過ぎに帰宅し、さらに夕方まで勉強。休日も平日同様、母とともに入浴し、夕食のあとさらに勉強。翌日が休日であれば勉強は深夜1~2時まで続いた。

 あかりにとって、数少ない息抜きは平日の通学の時間と、休日の食事の際にテレビを見ることだけだった。

 母はあかりの横で勉強の様子を監視していたが、問題集などを一緒に解くことはなく、具体的に勉強を教えることもなかった。母はもっぱら問題集を買い与え、その進み具合を監視することが成績を伸ばす近道と思い込んでいる節があった。中学受験のときと同様、1教科につき2~3冊を買い与えられ、それを解くように言われていたが、本を読みなさい、と言われることはなかった。

 医学部を志望しながら、あかりはどうしても理系科目への苦手意識が抜けなかった。国語は得意だったし、文系科目のほうに適性がありそうに感じていたのだ。テレビで検事や弁護士が活躍しているドラマを見て、「こっちもかっこいいな」と感じていたこともあった。

 母の機嫌が良さそうなときを見計らって、「法学部もいいかもしれないね」と話してみたことはあるが、「逃げるの?」と睨まれ、即座に撤回するほかなかった。

次の記事に続く 「母から鉄パイプで殴られ…」「制服を脱ぐと全身にアザ」58歳“モンスター母”を刺してバラバラにした“医学部9浪”の31歳娘が、高校時代に出した“SOSのサイン”

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