日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。
生涯投資家、強欲の手口
村上世彰氏とフジ・メディア・ホールディングス(清水賢治社長)との攻防戦が早くも第二幕に突入した。2月中旬、村上氏側が再び株を買い増したのである。
昨年1月から、村上氏は長女・野村絢氏や「エスグラントコーポレーション」など受け皿会社を動員し、1000億円超を投じて約18%の株を買い占めた。
両者が一転して“和睦”したのは今年2月初旬。フジは開局以来営々と積み上げてきた利益剰余金の半分以上を吐き出し、約2300億円の自社株買いを実施。対する村上氏は買い占め株の8割近くを高値で売り抜け、300億円超の利益を得た。この時、フジ側は残りの株について、村上氏が「速やかに市場売却する意向」を示し、「株式を今後取得することはないと思う」との回答を得たとした。
ところが3月になると、新たな受け皿会社「ATRA」を使い、再び株を買い始めたことが発覚。村上氏の豪邸に登記されたATRAは4人の子供の頭文字にちなんだ社名と見られ、いわば“本丸”である。
村上氏の手口は一貫している。買い占め先に過大な株主還元要求を突き付け、役員入れ替えや事業の現金化を迫る。そして、最後は自社株買いに追い詰め、高値で売り抜けるのだ。
一方で、弱腰の経営陣を見透かし、再度の買い占めを行う例は少なくない。
※この続きでは、株を買い占められた企業の歴史を振り返っています。約5500字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年5月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。
出典元
【文藝春秋 目次】東京極秘対談 ティール×トッド 世界は終末を迎えているのか/池上彰×佐藤優 “暴れ獅子”トランプと“女豹”高市の生きるか死ぬか/官邸官僚の第二の人生
2026年5月号
2026年4月10日 発売
1300円(税込)
