日本を動かす官僚の街・霞が関から“マル秘”情報をお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「霞が関コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。
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報われた五輪の立役者たち
霞が関には「東京五輪組」と呼ばれる官僚たちがいる。2021年の東京五輪・パラリンピック組織委員会に出向し、コロナ禍の中での大会開催を縁の下で担った。大会スポンサーの選定を巡る汚職事件もあり、表立った動きは控えてきたが、ようやく苦労が報われ始めた。
文部科学省の伊藤学司氏(平成3年、旧文部省)が文化庁長官に就任したのもその一例。東京五輪の準備に携わった伊藤氏は、初等中等教育局の財務課長だった経験を買われ、組織委の企画財務局長を務めた。文化庁長官は文化人や学者が続いてきたポストだが、文化行政は課題が山積している。博物館などの施設が軒並み赤字に陥り、自力で稼ぐことを求められる時代だ。AIを巡る著作権問題でも、米国の巨大デジタル産業との関係を重視する経産省に押されっぱなし。国内のメディア、映画製作者らが権利保護を求めて不満を募らせている。
組織委の前任者は財務省出身で、現在はこども家庭庁成育局長の中村英正氏(3年、旧大蔵省)。競技運営に転じる際に「同期の伊藤なら安心して任せられる」と、組織委上層部に推薦した。伊藤氏は期待に応え、あの手この手で組織委の収支をまとめ上げた。
もっとも、五輪への貢献度では、中村氏の右に出る者はいない。いつも法被を着てスタッフを励まし、海千山千のスポーツ団体や東京都議、文教族議員と渡り合った。大会が延期されても組織委に残り、会長だった森喜朗氏を「財務省での出世より五輪を選んでくれた」と感激させた。
財務省に戻ってからはホットコーナーの主計局次長や主税局審議官を経験。こども家庭庁でも官房長を既に経験しており、渡辺由美子長官の後任の有力候補だ。
〈続きでは、中村氏の詳細なプロフィールや、他の「五輪組」のめぼしい人物について語られています〉
※本記事の全文(約4500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年5月号に掲載されています(霞が関コンフィデンシャル)。
出典元
【文藝春秋 目次】東京極秘対談 ティール×トッド 世界は終末を迎えているのか/池上彰×佐藤優 “暴れ獅子”トランプと“女豹”高市の生きるか死ぬか/官邸官僚の第二の人生
2026年5月号
2026年4月10日 発売
1300円(税込)
