数多くの著名人のヘアメイクを手掛け、登録者数165万人超えのYouTubeチャンネル『HIRO BEAUTY CHANNEL』を運営するヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロさん(44)。

 総フォロワー数390万人(2026年5月時点)を誇り、「美のカリスマ」として脚光を浴びる存在だが、その裏には想像を絶する幼少期があった。

 5歳で両親が離婚。父の再婚後、継母から“洗脳”と虐待を受け、さらに学校では壮絶ないじめ被害に遭っていたという。彼はどのようにして、その過酷な状況から抜け出したのか――。小田切さんに話を聞いた。(全4回の2回目/3回目に続く)

ADVERTISEMENT

小田切ヒロさん ©三宅史郎/文藝春秋

◆◆◆

父親から立てなくなるまで殴られ続けた

――成長するにつれ、父親や継母との関係性が変化することはありましたか?

小田切ヒロさん(以下、小田切) 小学生の時、塾に行っていなかったのと、やさぐれていたこともあって勉強が全然できない子だったんですね。それで、中学校受験で3校受けたんですけれど、3校とも答案用紙を白紙で出したんですよ。少なからずの反抗というか、父親へのサインとして。

――父親はどういう反応でしたか。

小田切 当然、私がなぜ白紙で出したか問い詰められるわけです。その時に、私がこれまで思っていたことや本音をバーッと吐き出したんですね。そうしたら、父親から半殺しにされました。「お前にいくらかけたと思ってるんだ」と。

――お父さんは、小田切さんが本当は塾や習い事に行っていないことを知らなかったわけですものね。

小田切 そうです。継母が嘘をついて、ずっと父親から月謝を騙し取っていたので。だから私が父親からボコボコにされている間、継母は私が本当のことを言わないように、ヘビのような目でこちらを睨んでいて。

「あ、黙っていないと継母に殺されるな」と思ったので、その時はただ「ごめんなさい、ごめんなさい」と言って、立てなくなるまで殴られ続けることでやり過ごしたんです。

中2で精神崩壊→窓から飛び降りて家出したが…

――その後は、公立の中学校に通ったのでしょうか。

小田切 そうですね。相変わらず継母は、私に月謝袋を持たせて父のところに行かせて、お金を引っ張っていました。

 中学2年生の時に、私の精神が崩壊してしまって家出したことがあったんですよ。部屋をグチャグチャにして、部屋にあるものを全部窓から外に投げて、窓から飛び降りて家出したんです。でも、家出と言っても親友の家にいたので、親もどこに行ったのか大体見当がつくわけです。