――“可愛すぎるオネエタレント”としてブレイクされた当時には、どのような思いがありますか。
ゆしん 今になって、少し大人になれたのかなと思います。振り返ると、無理をしていたと感じます。当時はバラエティーが楽しくて、お茶の間の方に笑っていただけることが生きがいでした。
でもその一方で、普段の自分とのギャップはずっと感じていました。家で一人でいるときに、よく落ち込んでいた気がします。「今日、全然爪痕を残せなかったな」とか「うまく喋れなかったな」とか、自分の中で反省することが多くて。
また、自分の勘違いからスタッフの方に偉そうな態度をとってしまったこともあって。それは後になって、すごく後悔しました。
「私は“ハッピーなネクラ”」というゆしんさんの辛かった思い出
――明るいゆしんさんにも、そのような思いがあったのですね。テレビの中で求められるキャラクターと、本来の自分とのズレに悩まれていたのでしょうか。
ゆしん 悩みましたね。私は基本的に“ハッピーなネクラ”なんです。家で本を読んだり、何かを書いたり、一人で作業する時間がとても好きなんです。でも、テレビでは明るくて強いキャラクターを求められることが多くて、そのギャップはずっと感じていました。
あとは、女性タレントの方に対して強い言葉を求められることもありました。「ブス!」とか「アンタ、肌汚いわ〜!」といった発言ですね。オネエタレントが言うと、他のタレントさんとは違って角が立ちにくいという理由もあったのかもしれませんが、私は普段そういうことを言うタイプではなかったので、それもつらかったです。
秋田のおばあちゃんが「なんだてめー! この爪は!」って
――そうだったのですね。悩まれた時、どのように気持ちをリセットされていましたか。
ゆしん 秋田のおばあちゃんの家に行ってご飯を食べたりして、リラックスしていましたね。テレビに出始めた頃、私のネイルを見て「なんだてめー! この爪は!」と言われたことがあったんです。
でも、おばあちゃんは方言で口が強く聞こえるだけで、そのあとに「めんこいなあ」とネイルを褒めてくれて。私にとっておばあちゃんに会う時間は1番大切な癒しです。最近は少し物忘れも増えてきているみたいなので、近いうちに会いに行こうと思っています。
――おちゃめなおばあさまですね! ゆしんさんのテレビでの活躍も、喜んでくれていたのでは?
ゆしん 最初はどう受け止められているのか分かりませんでしたが、番組を見て喜んでくれて、少しずつ受け入れてくれていたのかなと思います。
ただ、自分では「ブレイクしている」と思ったことは一度もありません。テレビをよく見ている方には「ゆしん? 名前は聞いたことある」と言われることはありましたが、番組を見ていない方からすると「誰?」という存在だったと思います。
バラエティーには多く出演させていただいていましたが、移動中にしか寝られないほど忙しいとか、そういうわけでもなかったので「売れた」っていう実感はありませんでした。

