生卵をぶつけられ「あいつ、オカマや!」
――それもとても辛い経験でしたね。一方で、いじめのようなこともあったとか……。
ゆしん 当時は男性の格好をしていたんですが、「あいつ、オカマや!」と言われて、バイクに乗っている子たちから生卵を投げつけられることもありましたね。
生卵って、当たるとなかなか匂いが取れないから最初はきつかった。だけど、何度も投げられてたら慣れてきて、最後の方はもう、パシッ! って手で止められるようになりました。
――生卵を投げつけられるとは、漫画のようなエピソードですね……。鑑別所に失恋、そしていじめと、大変な経験をされましたね。
ゆしん ただ、17歳で芸能界を目指して上京してからの方が、より過酷だったかも。夜は歌舞伎町で働きながらオーディションを受けていましたが、その界隈の方から業界関係者の男性を紹介されたんですね。
二人きりというわけではなかったのですが、一緒に飲んでいる中で距離を詰められ、気づいたときには「今撮っているよ」とカメラを向けられていたんです。後から知ったのですが、その方はAVのカメラマンでした。その後、「AVに出てみないか」と誘われましたが、お断りしました。
700万円以上の借金を背負われた歌舞伎町時代
――それは恐ろしい……。歌舞伎町で飲食店を経営されていた時にも、700万円以上の借金を背負われたとも伺いました。
ゆしん そのときは率直に、「もう死のう」と思いました。初めて自分で調べるほど、当時は追い込まれていたんだと思います。店がなくなり、仲間だと思っていた人からも心ない言葉をかけられて、精神的にも限界に近い状態でした。
衝動的に危ないことをしようとしてしまったのですが、ふと我に返って、「何てバカなことをしてるんだろう」と思いとどまりました。そのまま家で一人、泣いたのを覚えています。
――生きていてくださって、本当によかったです。ご家族に借金の相談などはしなかったのでしょうか。
ゆしん 17歳で啖呵を切って東京に出てきたのに、ここで親に頼るのはダサいんじゃないかと思って、頼るという選択肢はありませんでした。家族にはこれ以上迷惑をかけないと決めていたから。だからお母さんにはずっと、芸能の仕事があると嘘をついていました。

