「あなたのワンクリックが人を殺していますよ」という警告

――まさしく類家な発言ですね。

山田 本当に、類家のまんまなんですよね。悪というか、「そちら側」には簡単にコロッといけてしまうと思うんです。ぶち壊すのも暴れるのも簡単じゃないですか。

 だけど、無駄だなと思ったんですよね。世界を変えようなんざ無理だな、と。いや、諦めてはいないけれど、結局、変わろうとしている人しか変われませんから。真実を真っ直ぐ伝えることも、真っ直ぐ受け止めてもらうことも、どうしてもなかなか難しい。

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――こと芸能界というのは、華やかな反面、常に人の眼にさらされ、ジャッジされる場でもありますよね。

山田 とてつもない世界ですよね。『爆弾』には様々な要素が込められていて、「あなたのワンクリックが人を殺していますよ」という警告も含まれています。それは自分の人生ではないことに好き勝手盛り上がっている人たちへのメッセージでもあると思うんです。

――無邪気な「決めつけ」や「嘘」が誰かの命を奪うかもしれない。「お前もいつ『爆弾』になるかわからないぞ」と突き付けられました。我々メディア側もきつく心に留めておかなければいけないことだと感じます。

山田 僕ら役者はある意味で「噓を生きる」仕事ですから、とても矛盾しているなとも感じるのですが、僕は嘘にまみれた人間は恥ずかしいと思います。自分はそう在りたくないですし、世界も嘘まみれであってほしくない。

 だから踏みとどまらなくてはいけないと思いますし、「芝居で世界を変えたい」というか……、壮大なレベルではできなくても、各々の小さな世界は変えられるよなと信じています。例えば、あるひとりの人生とか。その人にとって「『爆弾』が一番好きな映画になった」ということなら出来るかもしれない。それがちょっとした助け、一食のご馳走くらいになってくれたらいいなと。

――でも、それは命を繋ぎますからね。たとえ一食であっても。

山田 そのために芝居をやっている、そんな感覚です。