なぜ痔核ができるのか。
「直腸と肛門の境界付近には、血管が集中するクッション部分があります。クッション部分に負担がかかるなどして血流が滞ると、うっ血して腫れあがり、いぼになります。その主な要因は、冷えによる血行不良、長時間の立ちっ放しや座りっ放しによる負担、また排便時のいきみによる負担などです」
女性に多い切れ痔
いぼ痔に続いて女性に多いのが、切れ痔だ。
「肛門の皮膚が傷ついたり、裂けたりした状態を切れ痔といいます。原因の1つは、便秘によって固くなった便を無理に押し出す際に、摩擦で傷ついてしまうこと。一方で、下痢もまた原因になります。水のような便は勢いよく出るため、肛門に負担がかかるのです」
その症状は、
「排便時や排便後にピリピリした痛みがあり、さらにジーンとした鈍痛が残ることもあります。トイレットペーパーに鮮血がつく程度の軽い出血があることが多いです。痛みを恐れて便意を我慢すると便秘も痔も悪化する悪循環に陥ります」
最後に、痔ろうは、女性には比較的少ないものの、注意が必要な痔だ。
「肛門陰窩というくぼみに便に含まれる細菌が入り込むことで化膿し膿瘍ができます。膿を外に出すために肛門からお尻に向かって膿の通り道ができた状態が痔ろうです。腫れや激しい痛みが特徴で、膿で下着が汚れることもあります。長期で患うと稀にがん化することもあるので、専門医にかかりましょう」
いぼ痔、切れ痔が女性に多い背景には、妊娠・出産やホルモンバランスの変化がある。
「妊娠中は大きくなった子宮が腸を圧迫し便の通りが悪くなりがちです。肛門周辺の血流も滞るため、いぼ痔ができやすい。出産時のいきみも肛門に大きな負担がかかります。そもそも女性は、女性ホルモンの影響で男性の4倍、便秘が多い。閉経前だと、生理前に便秘が悪化しやすくなります。分泌量が増えるプロゲステロンが腸管を弛緩させ、大腸のぜん動運動を弱めるためです。一方、閉経後は、エストロゲンの減少に伴って自律神経の調節機能が不安定になり、腸のぜん動運動が乱れるため、便秘が慢性化しやすいのです」
痔のタイプと要因を心得たところで、対策に移っていこう。
《この続きでは ●「湯船」は◎「トイレでスマホ」がNG、水分摂取の目安は? など具体的な対策法を詳しく紹介している。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」および4月23日(木)発売の「週刊文春」で読むことできる》

