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「宝塚から演技派女優への華麗なる変身」という彼女のプライベート・イメージがシンクロし、映画を通じて黒木のこれまでの人生を観ているような錯覚に陥り、より観客たちの心を揺さぶることに。いま見ると昭和のパワハラ・モラハラ感も強いが、当時は男性の夢を体現した黒木の体当たり演技が「衝撃的」「新鮮」と絶賛された。興行収入も5億円を超え、当時としては大きなヒットとなった。
男性の上になり、体を赤く火照らせて汗ばみながら…
最大の話題になったのは、26歳の黒木が全裸を披露した濡れ場の数々。
最初のラブシーンは出会った後のホテルで、19歳年上の藤竜也との濃厚なキスから始まり、黒木のきめ細やかな体、やや小ぶりの胸が美しくクローズアップされる。正常位で互いの肉体を求め合う静かで激しい絡みが長回しで展開され、あまりにリアルなあえぎ声に“本番疑惑”が出たこともある。1年前まで宝塚の舞台に上がっていたこともあいまって、大きな衝撃を与えた。
さらに映画後半では、求められるだけでなく次第に黒木側がリードする立場になっていく変化が描かれる。黒木が男性の上になり、体を赤く火照らせて汗ばみながら男性を求める様子が実にリアルだ。
『化身』への出演で演技派女優としての地位を得た黒木は一気に仕事を増やし人気女優に。テレビドラマにも多数出演。31歳で『真夜中は別の顔』(92年)に連ドラ初主演。39歳で『魔女の条件』(99年)、43歳で『GOOD LUCK!!』(03年)などの大ヒット作に主演クラスでレギュラー出演し、トップ女優の座をほしいままにした。
