経済学者・成田悠輔氏がゲストと「聞かれちゃいけない話」をする対談連載。第13回目のゲストは、歌い手のAdoさんです。AIが台頭する中、未来の「歌い手」の姿はどうなるか、Adoさんが語りました。(構成・伊藤秀倫)

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歌い手の未来像とは?

 成田 ちょっと遠い先の未来の歌い手とかミュージシャンってどうなってると思われます? というのは、音や声を生成するAIが爆誕してますよね。ニュースを読むキャスターやオーディオブックの読み上げなんかは、中性中立無感情でただただ聞きやすい人工声の方が生身声よりいいとみんな気づいたと思うんです。

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 Ado 確かにそうですね。

成田悠輔氏と対談したAdo

 成田 音楽や歌唱はそこまでは行ってませんが、じゃあ数十年先の歌とか音楽はどんな存在になってて、歌い手はどんな姿をしているんだろう、と。

  Ado そこは、正直に課題だなとは思います。一般的な歌手というと、ステージに立ってメディアに出演した時に、その人の容姿含めて姿形があって、その人の肉体がスポットライトに当たって、というかたちであるからこその歌手。それが本来のかたちですよね。一方で、最近だとVTuber(アバターを使って活動する動画配信者)さんですとか、いろんなバーチャルアーティストさんとか生身を出さない人たちがいます。

 それでいったら私は、半分半分かなと。イラストは用いていますが、バーチャルではないです。歌い手にとってのイラストというのは、似顔絵に近いもの。かといって、本人をそのまま表したというわけではなく、あくまでも本人のイメージなだけであって、アバターとして声を当てているわけではないです。

 成田 クラシックな似顔絵とか脚色したアーティスト写真に近いですよね。