テレビのゴールデンタイムの放送なので露出は控えめだがきわどいシーンの連続で、下着やセクシーな仕事着姿は定番で、浴場で泡まみれになって接客する場面もあった。

 竹下は世間を驚かせた『モモ子』シリーズへの出演を後にこう振り返っている。

「市川森一先生の脚本で、演出はTBSの堀川とんこうさん。私とは正反対の、文字どおり体を張って生きているモモ子という役と出会えたことは、とても嬉しかったし、俳優として大きな転機だったと思います」

ADVERTISEMENT

 30歳を前に「自分を変えたい、冒険したかった」との思いから、オファーを二つ返事で快諾して、「一生に一度のチャンス」と楽しんで演じていたという。

白く豊かな体躯が男性の体に寄り添い…

 このソープ嬢役は竹下の転機となり、30歳の時にはキャリアで最も激しい濡れ場を演じている。それが映画『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』(82年)で、ソープ嬢からうって変わり末期がんで余命を宣告された医師の妻役だった。

 夫役で2歳上の名高達夫とのベッドシーンは2回あり、前半にはまだ病を知らない夫婦の穏やかな日常の場面として描かれる。柔らかで肉づきのいい裸体が薄暗い寝室の照明に浮かび上がり、バストトップもあらわに白く豊かなバストが名高の体に寄り添う映像は衝撃的だった。

「飛鳥へ そしてまだ見ぬ子へ」

 さらに後半のラブシーンでは、壮絶ながんとの戦いを控えた夫婦が“万が一の覚悟”を胸に秘めて求めあうせつない場面。激しい動きではないが、手の動きひとつ、指の動きひとつに互いをいつくしみ合う感情を込め、エモーショナルに絡み合う身体が美しい。

 役の上では多くの男性と関係を結んだ竹下だが、ほとんどスキャンダルに見舞われなかったのも竹下の特徴だった。30歳で15歳年上の写真家・関口照生氏と結婚するまでは、噂レベルの交際疑惑報道がちらほらある程度で、それが竹下の清楚イメージが崩れなかった理由でもあった。