AI(人工知能)のニュースが新聞に載らない日はなくなった。「クロード・ミュトス」をはじめとする高性能な新型AIは、国家安全保障上の脅威にもなってきた。

 AIの発達は、メディア自身をもじわじわ追い詰めている。

 では、AI時代に人間の記者は、何を書くべきなのか。5月20日にあった党首討論に関する各社の記事を読み比べ、考えてみたい。

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党首討論での高市首相 ©︎時事通信社

 読売新聞の記事は、党首討論に限らず、総じてオーソドックスなのが特徴である。かつてより減じたものの、依然として最大部数を維持し、「唯一の全国紙」を自称する読売の自負なのだろう。

 5月21日朝刊に載った党首討論の記事「スキャナー」を見ていく。冒頭からこう書いた。

「『リスクの最小化という観点から万が一のことがあってはいけない。中東情勢などに対応する形の補正予算案を検討したい』

 国民民主党の玉木代表から『3兆円程度の補正予算を編成すべきだ』と促されると、首相はこう応じた。ただ、首相は18日の政府与党連絡会議で編成検討を指示しており、玉木氏の成果とはならなかった」

国民民主党の玉木代表 ©︎時事通信社

 党首討論の中身を紹介しつつ、その意味について補助線を引く。確かに記事には「首相周辺」のオフレコ取材を織り交ぜているが、記事の本質は変わらない。AIと最も相性がいいのは、こういう「無難で、正確で、少しだけ補足がある」記事だ。

 党首討論の議事録をAIに読み込ませ、「800字程度の記事にまとめてほしい」と依頼し、そこへオフレコ取材を少し足せば、かなりの部分は自動化できる。オーソドックスな記事はAIと相性が良い。だが、1日遅れで発行される紙の新聞に載せるには、あまりにも物足りないとも言える。AIに真っ先に代替される記事の書き方だ。

 次は朝日新聞だ。4面の記事に着目したい。

 前文はこうだった。

「野党側は2026年度補正予算案編成の検討指示の遅れを指摘したのに対し、首相は大型連休前に検討を指示していたと反論。ただ、国会で『必要な状況ではない』と繰り返してきただけに、答弁の整合性が問われた」

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 この続きでは、読売、朝日、毎日を読み比べ、どの社の報道がAI時代にも通用する中身になっていたのか、その理由を分析している。「週刊文春 電子版」で読むことができる。

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