「純ちゃんの応援歌」は最高視聴率44%
有働 ご実家は栃木で老舗旅館をやっていらしたのですよね。
山口 短大進学で上京しましたが、新たな出会いを見つけない限り、親の望むレールの上を歩む、金魚鉢のような世界が待ってるんだろうなと諦めかけていたところに、幸運にも偶然舞い込んだNHKのオーディションで……。
有働 1988〜1989年の朝ドラ「純ちゃんの応援歌」ですね。女優デビューとなる23歳の山口さんがヒロインを演じ、平均視聴率38.6%、最高視聴率44.0%の大ヒット作になりました。
山口 本当にたまたま、こんなド素人を引っ張り上げていただいたおかげで今に至ることができました。
有働 昔の朝ドラの現場は非常に厳しかったと聞きますが。
山口 人生をすべて捧げないと乗り越えられないくらい厳しかった。極限まで追い込まれました。BK(NHK大阪放送局)制作だったので、東京の生活を引き払い大阪のビジネスホテルに長期滞在し、早朝から夜中まで全力で突っ走りました。
有働 共演者が大俳優さんだと気も遣うでしょう。
山口 いえ、みなさんとても優しくしてくださって、本当の家族以上の絆が生まれて嬉しかったです。
有働 じゃあ、この作品で俳優をやっていこうと決心しましたか。
山口 未来のことはわからないけれど、せっかくいただいたこの道を追求したいとは思いました。でもいまだに素人感覚で、どう学んでどう進化するべきかよくわからない。とにかく「今」という瞬間に感謝して、全身全霊を捧げるのみ。いつも一か八かの崖っぷち感覚です。
有働 それが他にない山口さんの演技の魅力になっているのか。
※本記事の全文(約8000字)は、「文藝春秋」2026年6月号および、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(山口智子×有働由美子「心が欲することを後回しにしない」)。
全文では、以下の内容が語られています。
・出会った頃の唐沢寿明
・若者の「エキスを吸収」
・血の繋がりは信じない

