そういうトリッキーな役を演じる一方で、等身大ともいえる役どころもここ10年ほど、ドラマを中心に目立つ。たとえば、2015年放送の『44歳のチアリーダー!!』(NHK BS)では主演を務め、東北楽天ゴールデンイーグルスのチアリーダーチームに参加する主婦を演じた。これは実話をもとにしたドラマで、当時彼女も役と同じ1児の母になったばかりで、44歳と年齢も同じだった。また、今年(2026年)放送された飯島直子主演の深夜ドラマ『こないだおばさんって言われたよ』(フジテレビ系)では、主人公の高校の同級生である50代半ばの主婦に扮している。
演じてみたい役は…
堀内は10年前のインタビューで「演じてみたい役はないのか?」と訊かれ、こんなふうに答えていた。
《そういう願望はほぼないんですけど、出番の少ないお母さん役をもっとやりたいです。(中略)目立ちたくないので、たくさん出なくていいんです。主役をやりたいって気持ちもあまりなくて、それよりもいい作品に“ちょこっと”出たい(笑)。それは多分、自ら女優さんになりたいと思ってこの世界に入ってないからで、常に目の前の役を全力でやればいいっていうスタンスなんです》(「オリコンニュース」2016年6月3日配信)
「目立ちたくない」とはっきり言ってしまう俳優もそうそういないだろうが、それも「できない役はない」という自信あってのことではないか。たとえ出番が少なくても、求められる役割をしっかりこなすというのが彼女の信条なのだろう。
原動力は「負けたくない」
先述のとおり子供を持ったことで仕事に制約が生まれたものの、《子育ての経験は、きっと将来、俳優としての糧になってくれるのではないか》と前向きなのが(「ヨミドクター」2018年8月3日配信)、負けず嫌いな堀内らしい。
昨年のインタビューでも、俳優になりたいと思っていたわけではないのに、ここまで続けてこられたのは「負けたくない」という気持ちがあったからと語っている。それと同時に《私たちの作品を観てくれた人が元気になって、「明日、またがんばろう」と思ってくれたら、それはとても素敵なこと。そんな観客の方々の気持ちに支えられて、続けられているのかもしれません》とも話していた(『ディズニーファン』2025年2月号)。
堀内が演じれば、「出番の少ないお母さん役」でも作品ごとに違うバリエーションが生まれそうだ。それは多様な観客の心に訴えかけることにもつながるはずである。
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