被疑者として浮上した経緯については無回答
矢野が被疑者として浮上したことについて、記者たちはその時期、経緯についての質問を重ねるが、捜査第一課長は答えられないとの態度を崩さない。
Q「矢野が被疑者になるには理由がいる。素行不良、車の記録、どういったところから被疑者になりましたか?」
A「決め手があったからこそ、繋がった。それがデジカメとUSBの押収。被疑者になった時期はデジタルカメラとUSB。(押収したのは)USBは10月28日、デジカメは11月22日であります」
Q「(矢野の)住所は益田市とあります。家から押収したのですか?」
A「関係者の保秘上、具体的には言えません」
Q「殺人容疑での送検の理由は?」
A「押収した画像の中に、死因を特定する内容があった。窒息死。頸部を手で圧迫したであろうという画像があった」
Q「捜査線上に浮上した経緯を伺いたい。素行不良者を調べるなかで浮上したのですか? それは今年(16年)何月ですか?」
A「被疑者はたくさんいる。どうして捜査線上に上がったかは、捜査の中身になるのでお答えできない」
Q「素行不良者としてのことについて、もう少し教えてほしいというのと、押収したUSBとデジカメの中身は動画ですか、写真ですか?」
A「前科前歴については言いません。画像はUSBメモリは2ギガバイト。デジカメはカードが入っていた。画像は静止画で、デジカメには38画像、USBは19画像の計57画像。重複分を差し引くと40画像の種類が異なっている」
Q「それは矢野が撮影したと推測できる写真なのでしょうか? どんな画像なのでしょうか?」
A「画像の中に矢野が住んでいた居宅の背景と一致するものがあった」
Q「矢野が住んでいなかった可能性、矢野が撮らなかった可能性もあるのでは?」
A「そのへんはご指摘の通り、(捜査を)尽くしています。ただ、遺体の状況は遺族への配慮もあり、具体的には言いません。包丁については文化包丁であります」
※本記事の全文(約4000文字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(小野一光「『無駄な捜査は一つもなかった』と総括した警察」)。
【平成凶悪事件と「その後」】島根女子大生バラバラ殺人事件篇
#1 バイト先から学生寮までの夜間の人気のない山道で起きた惨劇
#2 捜査は7年も続いたが、犯人は遺体発見の2日後に死んでいた
#3 「無駄な捜査は一つもなかった」と総括した警察
#4 理系のバンドマンで、強制わいせつ事件の前科があった犯人
■「平成凶悪事件と『その後』」
【平成17年】 大阪姉妹連続殺人事件篇 みんなから愛された姉妹は帰宅直後に殺害された(全4回)
【平成15年】福岡一家4人殺人事件篇 犯人逮捕を喜ぶはずの遺族の周辺から「結末に納得がいかない」との声(全4回)
【平成18年】秋田児童連続殺人事件篇 「そこ写すなって言ってんだろ!」と報道関係者に怒りをぶつけた畠山鈴香(全4回)
【平成16~17年】福岡3女性連続強盗殺人事件篇 すぐに死刑というふうにしないと。おかしいやろ、税金でメシ食わせるのって(全4回)
【平成6年~12年】中洲スナックママ連続保険金殺人事件篇 「なにしろ美人で華やかだった」夫2人を金目当てで殺害した女は〈白雪姫〉と呼ばれていた(全4回)
【平成21年】平成21年 島根女子大生バラバラ殺人事件篇
#1 バイト先から学生寮までの夜間の人気のない山道で起きた惨劇 この記事
#2 捜査は7年も続いたが、犯人は遺体発見の2日後に死んでいた
#3 「無駄な捜査は一つもなかった」と総括した警察
#4 理系のバンドマンで、強制わいせつ事件の前科があった犯人
