——どういうことでしょう?

Nimo 地元の中学は荒れてるって評判で、しかも例のヤンキー2人組もいるんですよ。中学の3年間また怯えながら生きてくのは嫌すぎると思って、慌てて勉強して中高一貫の私立に進学することにしたんです。知り合いのいないところならイジられないようになる気がして。

——実際に状況は改善しましたか?

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Nimo 意地悪にからかってくる人もほとんどいなくて、僕自身も少し大人になってきて先回りして自分からネタにできるようになってだいぶよくなりました。

衣装のパンツには「桃色筋肉」の文字が

「俺の方がでかいだろ」先回りして自分でネタにするしかなかった

——先回りしてネタにする?

Nimo 中学生くらいって、女子同士でおっぱいの揉み合いとかしてるじゃないですか。その中に揉まれる側でまざって、「俺の方がでかいだろ」って言ってみたり。自分から先におもしろおかしく言ってしまった方が、気持ち悪がられないでダメージが小さくなる気がして。

——コンプレックスを自虐ネタにするのは辛くなかったですか?

Nimo ネタにする以外の方法が思いつかなかったし、イジられるよりはマシなので自分では賢い方法だと思ってました。元々神経質なところがあって、自分からネタにしないと周りに気を遣わせてしまうような気もして、笑いに変えればそれもなくなるかなと。

自分の体型を笑いに変えることで傷つかないようにしていたという高校3年生のときのNimoさん。

——そうやってどうにか乗り越えていた。

Nimo 自分のことはそれでどうにかしてたんですけど、弟がイジられてるのを見るのは辛かったですね。弟は僕よりは小さいんですけどそれでも見てわかるくらいはふくらんでいて、同じ私立中学に入った後に運動部のやつに「胸がでかいやつだ」ってからかわれてるのを聞いてしまって。それは自分がされる以上にめっちゃ腹が立ちましたし、自分が言われるよりずっと嫌でした。

——コンプレックス自体は全然消えていなかった。

Nimo 周りにはネタにしながら、自分はずっと気にしてました。夏になるとTシャツとか薄着になるのでどうしても胸がふくらんでるのが目立っちゃって、なるべくオーバーサイズでダボッとしたものを選んだり、真夏でもTシャツの上からパーカーを着て隠してました。あと、胸を張ると目立っちゃうからずっと猫背で生活してたんで、いまでも猫背のクセは直ってません。マッチョって姿勢がいい人が多いんですけど、僕はもう一生直らないんじゃないかと思ってます。

 

——何をするにもまず胸を隠すことを意識してしまっていた。

Nimo とにかくそれが最優先でしたね。地元が小田原だったので海とかプールに誘われることもあったんですけど、1回も行きませんでした。その時も「胸がでかいのが恥ずかしいから」とは言えず予定があるとか嘘をついてずっと断ってました。

——人生の選択肢自体が減っていく。

Nimo そういうストレスが積み重なって大学生のときに手術することにしたんです。

次の記事に続く 「あれっ、雲行きが怪しいぞ」胸を平らにする手術の直後に管が出たまま1人でホテルへ…女性化乳房症に苦しんだV系ギタリストが過ごした“人生最悪”の夜

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