しかし中学受験に成功しても、必ずしも大学受験の成功を約束するわけではありません。トップ中学に入りながら成績が低迷してしまう子どもたちは時に「深海魚」という不名誉なあだ名で呼ばれることもあるそう。
米田晴喜さん(仮名)は、中学受験の超名門校である御三家(開成・麻布・武蔵)に入学、かつては同級生と同じく東大を目指すも受験に失敗し、今では日東駒専クラスの大学に通う日々。「深海魚」のホンネに迫ります。
高1の英語のテストでついに「学年最下位」に
――もう本当に「間に合わない」と感じた瞬間はありましたか?
米田 一番絶望したのは、高1の時でした。英語の校内テストで、学年最下位を取ってしまったんです。もう少しマシだと信じていたのに、本当は同級生数百人の内ドベだった。私の母校からは毎年東大生がたくさん出ますから、校内順位を見ればある程度合格可能性が見積れます。でもさすがにドベではもう無理です。もっと前からそうだったのかもしれませんが、現実を数字で突きつけられるのは本当に堪えました。
――俗にいう「深海魚」だったと拝察しますが、学校内でも肩身が狭いのでしょうか?
米田 実は、「深海魚」といって揶揄するのは、むしろ外野の人たちなんです。学校の同級生からは、ほとんど蔑まれたりからかわれたりすることはありませんでした。もちろんみんな成績を気にしてはいるんですけど、「下を見て対応を変える」なんて人はいなかったですね。
むしろ成績不良を常に気にして責め続けていたのは、ほかでもない私自身でした。低空飛行し続ける成績は嫌でも気になりますし、勉強や志望校の話をすると胸の奥がチクチク痛みます。友人が勉強会を開くこともありましたが、参加すると友達に劣等感を抱くかもしれない……と怖くて参加できませんでした。
