異様な世界観で集団心理の怖さを描く映画『NEW GROUP』。主演の山田杏奈とともに巨大組体操に立ち向かう転校生・優を演じた青木柚は、「みんなが同じ方向を向くと、それが普通になっていく」と語る。ハードな撮影現場と、この映画が映し出す“怖さ”について聞いた。
これ、どうやって映画化するの?
──脚本を読んだとき、率直にどう思われましたか?
青木 純粋に「これをどうやって映像化するんだろう」と驚きました。書いてあることは理解できるのですが、それを自分の身体でどう表現するのか、まったく想像ができませんでした。
──それでもオファーを受けた決め手はどこでしたか。
青木 まずは、オリジナル映画に参加できることが自分のなかですごく大きかったです。とくに、本作は下津(優太)監督ご自身の体験や感覚をもとに作っていると伺い、強い想いに魅力を感じました。
ストレートなメッセージを、斬新な方法で表現しているのも面白そうでしたし、主演の山田杏奈さんと初めてご一緒できるのも楽しみでした。
日体大の体操部の組体操は本気で恐ろしかった
──実際の現場はどんな空気でしたか。
青木 正直、かなりハードな現場だったと思います。「組体操が襲ってくる」という設定なのですが、それが想像以上の迫力なんです。人間ピラミッドは日体大の体操部のみなさんがリアルに組んでくださっているのですが、統率が取れすぎていて、“個”が消えて、一体の巨大な生き物みたいになっていく過程が不気味でした。
監督からは「怖がっている人の顔を見て観客は怖がるから、本気で怖がって」と言われましたが、生まれて初めて組体操を「生き物」だと思うほど、本気で恐ろしかったです。
小学校時代、人間ピラミッドの一番上だった
──学生時代、実際に組体操をされたことはありますか?
青木 はい、あります。小学校のときの人間ピラミッドでは、一番上でした。でも、毎回「なんでこんなことやるんだろう」と思っていました。むしろ、「怪我したくないから早く降りたい」と考えていたくらいで(笑)。でも一番上って結構高くて怖いので、小学生にしてはがんばっていたと思います。
──今回、久しぶりに組体操を間近でご覧になって、懐かしい気持ちもありました?
青木 いいえ、誰もが想像する「組体操」とはまったく別物です。恐ろしさしかなかったです(笑)。



