「下手くそ」「役に立たない」と言われたこともあった
――その闇を抜けるきっかけはなんだったんですか。
奥井 ブレイクスルーはコロナ禍です。2022年、『The UPDATE』という番組でMCを一緒にやっていた古坂大魔王さんがコロナにかかって、代役の金泉俊輔さんというNewsPicks Studiosの社長も濃厚接触者になり、誰もいなくなって「じゃあ奥井さん1人で番組をやって」と言われたんです。
それでいざ1人で番組を回したら、何とかなったんです。その時は「プロが教える『FIRE』を目指す上で大切なこと」という硬い話で、出演者も金融アナリストの方が多かったんですが、アナリストの方がちょっと面白いことを言った際には突っ込んだり、持ち前の関西人の精神が急に出てきて(笑)。1人だからこそ、自分の素をむしろ出しやすかったのかもしれないです。
――その1人でMCをした番組は周囲からも評価されたんですか。
奥井 褒めてもらいましたし、番組の視聴率もよかったんです。番組に寄せられるコメントもそれまでは「下手くそ」「役に立たない」とか散々だったんですが、その回は褒めるコメントが多くて。
スタッフも視聴者の方も、私がどれだけできないか知っているから、推しのアイドルじゃないですけれど、できたことに温かいコメントが寄せられていました。そうしたコメントを見て、私のことを周囲の人はちゃんと見てくれているんだなと知ることができましたし、完璧でなくてもいいのかなと知ることもできました。
TBSの『サンデージャポン』に、NewsPicksの番組で共演していた堀江貴文さんが出演された際、AI時代に一番早くなくなる仕事はアナウンサーだと言っていたんです。文字を読むだけ、進行するだけだったら、そのうちAIにもできる。でも完璧なAIでは出せない人間ならではのバッファ、余白をだせるのが大事なのかなと思います。
