「すべて捧げなければならなかった」

「戦い続けなければなりませんでした。すべて捧げなければならなかったから。どれだけの時間がかかるかなんて気にしていられません。『かかってこい!もうどうなっても構わない!』という気持ちでした」

 また「もし当時の自分にアドバイスを送るなら?」と問われた際、リサはこう答えている。

「彼女(自分)を苦しませておきなさい(Let her suffer)と言います。これから起こる素晴らしいことを先に伝えて、プロセスも大事にさせる。未来のことを考えすぎず、ただ今やっていることに集中しなさい、絶対に辞めないでと伝えますね」

デビュー当時のBLAKPINK。(左から)リサ、ジス、ジェニー、ロゼ(BLACKPINKのYouTubeより)

 苦難を単なる「辛い思い出」ではなく、自分を成長させるために必要なプロセスだったと笑って受け入れる強固なメンタリティが、アーティスト・リサの揺るぎない土台となっているのだ。

パフォーマンスを率いる“ダンスの要”

 2016年、5年を超える練習生期間を経て、リサはBLACKPINKのメンバーとしてデビューを果たす。グループは瞬く間に頭角を現し、2023年にはアジア発の女性グループとして史上初、米国の巨大音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」のヘッドライナー(大トリ)を務めるまでに成長。ガールズK-POPの歴史を完全に塗り替えた。

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 リサにとって、ステージは最も自分らしく輝ける場所だという。彼女のパフォーマンスを見た者が一様に圧倒されるのは、どのような大舞台であっても、あるいはどれほど過酷なスケジュールであっても、決して手抜きをしないからである。

2023年に米音楽フェスティバル「コーチェラ」に出演。ヘッドライナー(大トリ)を務めた(BLACKPINKのXより)

「これまでにどれだけ多くのステージに立っても、すべてのパフォーマンスが等しく価値のあるものです。私の望みは、ファンが私たちのパフォーマンスを見て幸せを感じてくれること。ステージの上にいる時が、私にとって一番幸せで、最も自信に満ち溢れている瞬間です」

 内外の音楽メディアから「息をのむような精度」「圧倒的なスタミナ」「パフォーマンスのクオリティにムラがないパフォーマー」として絶大な信頼を寄せられているリサ。過酷な世界ツアーの最中であっても、彼女のダンスのキレと体幹がブレることはない。筆者も実際にBLACKPINKのライブを見て、思わずリサのダンスに目が釘付けになる瞬間が何度もあった。