非・特権階級の出身
海外の報道やYGエンターテインメント*(YG)の運営サイト「YG LIFE」によると、彼女がタイで熱狂的に支持される理由の一つに「非・特権階級の出身」という点もあるという。
*BLACKPINKを擁する芸能事務所
タイにおいて法律上の身分制度は100年近く前に廃止されているものの、“ハイソ(ハイソサエティ)”と呼ばれる特権的な上流階級と一般市民との格差はいまだに根深い。したがって経済界、芸能界には“ハイソ”出身者が少なくない。
リサ自身は著名なスイス人シェフの継父のもとで育ち、比較的裕福な少女時代を過ごしたといわれている。しかし代々の人脈が重視される階級社会において、自らの「実力」だけで世界の頂点へ登り詰めた彼女のサクセスストーリーは、一般市民にとって「誇り」であり「希望」なのではないだろうか。
タイ人としてのアイデンティティ
さらに特筆すべきは、彼女自身がこの母国での影響力を「ビジネスとしてのブランディング」として消費するのではなく、母国の文化を自らの「アイデンティティ」として深く愛している点だ。ソロデビュー作「LALISA」では本名をタイトルに掲げ、自らプロデューサーに掛け合ってタイ風のサウンドを導入。MVでも伝統衣装やダンスを積極的に取り入れた。
インタビューでおすすめの場所を聞かれれば、華やかな観光地ではなく「私の故郷、ブリーラム。あそこの立ち食いミートボールは本当に美味しい」と楽しげに語る。自身のルーツへの愛と誇りを忘れない姿勢が、さらなる母国のファンを生んでいる。
そのリサの想いに応えるように、2026年にタイ国政府観光庁(TAT)が「Amazing Thailand Ambassador(アメージング・タイランド・アンバサダー)」に任命。国家を挙げた“観光大使”としての活動がスタートしている。

