その後、理事会でも話し合いがされ、騒音の注意文を全戸配布し、掲示してくれることになった。すると、しばらくはマシになった。

 ところが、またしばらくすると、うるさくなった。再度管理員に相談にいくと、何時頃どんな音がするか、より詳しく教えて欲しいと聞かれ説明をした。

 その後、より具体的な騒音内容が書かれた注意文の全戸配布と掲示を、再度してくれた。前回は掲示板のみだったが、今回は掲示板とエレベーター内にも掲示してくれた。功を奏したようでしばらくは静かになった。しかしまた最近、騒音が続いている。

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※写真はイメージ ©hanasaki/イメージマート

騒音トラブルの慰謝料は払われてもごく少額

 神経質になり過ぎかもしれないが、騒音が気になり眠れないことがある。最近ではちょっとした物音すら気になり生活に支障をきたしている。本当は嫌だったが、勇気を出してメンタルクリニックに通院し始めた。いまのところ軽度で心配はいらないようだが、このいたちごっこのような生活が続くとなると今後の生活が思いやられる。

 このままではいけないと思い、行政が主催するマンション管理相談や無料法律相談で相談したところ、騒音は人によって音の感じ方が違うことがあるから、騒音測定器を用いて、数値を記録すると良いこと、測定器は幸太さんの住む市区町村では無料で貸してくれること、数値によっては裁判などで慰謝料が支払われていることもあると知った。

 ただし慰謝料は、払われても少額だという。弁護士費用や手間暇などを考えると……騒音トラブルは解決が難しく最終的にどちらかが出て行くことで解決するケースも多いそうだ。

 さらに、防音室にするなど技術的に解決するという方法もあるという。防音室は、ピアノ演奏など外に音を漏らさないだけでなく、中にいる人にも効果があるそうだ。完全に防音室を設けるほかにも、壁や床の仕様を変えるという方法もあるという。たとえば、壁の中に吸音材と遮音シートを入れたり、床材を張り替えたり、床材の下にマット素材を敷いたりといった具合だ。その他にも換気口や窓ガラスを防音仕様に取り替えるといった方法もある。ただし、全室を防音室に工事する場合、仕様にもよるが500万円以上かかることもあるという。

 ようやく終の棲家として住宅ローンを返済し終えたばかりだが、そんなにお金がかかるならいっそのこと買い替えや賃貸などへ引っ越ししたほうがいいのかと悩む幸太さんと弘子さんであった。