女性皇族が、結婚後も皇族身分を保持する案が検討されている。首相は今国会での成立を急ぐが、現行の典範で育った女性たちには、戸惑いもあるのではないか。そこで戦後、皇籍を離れた元女性皇族たちの生活を追った。

 2025年6月、長野県上松町では、伊勢神宮の式年遷宮へ向け、ご神体を納める木材を切り出す「()(そま)(はじめ)(さい)」が行われていた。雨が降るなか、樹齢推定300年、2本の木曽ヒノキが切り倒される。その様子を見守っていたのが、天皇の妹で伊勢神宮祭主の黒田清子さん(57)だ。参列していた文筆家、皇學館大学非常勤講師の()(くさ)清美氏が言う。

伊勢神宮の祭主も務める黒田清子さん ©時事通信社

「伊勢神宮の(かん)(なめ)(さい)などの際は装束を身に着けていらっしゃいますが、この日はスーツ姿。カイロが配られるほど寒かったのですが、終始、嫌な顔一つなさらなかった。周りの宮司様方と柔らかな表情で、言葉を交わしていらっしゃいました」

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 千種氏は、清子さんのプライベートの姿も見かけたことがあるという。

「伊勢に神宮徴古館という博物館があるのですが、お洋服姿でいらっしゃいました。職員の方々に会釈しながらご見学されていて。普段から本当に穏やかな方なのだろうと思います」(同前)