SNSインフルエンサーとして活動する一方、難聴うさぎさんは最新の支援技術の普及にも力を注いでいます。自身の経験を活かしながら、どんな未来を描いているのでしょうか。インタビュー第3回目は、今力を入れて発信している内容について詳しくうかがいます。

難聴うさぎさん ©文藝春秋 撮影・細田忠

コミュニケーションの苦労

――難聴は「見た目でわかりにくい障がい」ということで困ったご経験は?

難聴うさぎさん(以下、うさぎ) 最近健康診断を受けたときに、少し困りましたね。聴こえないと最初に伝えておいても、看護師さんやスタッフ全員に伝わっているわけじゃない。別色のストラップをもらってつけてるんですけど、障がいを持ってる人共通の目印なのか、意外と聴こえないってことをわかってもらえてない。「あれ? また言わなきゃいけないんだ」みたいになって。

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――ほかにも、コミュニケーションのなかで「疲れるな」という場面はありますか。

うさぎ コミュニケーションを取るとき、口の動きを見ることが重要なので、耳元で話しかけられると、口元が見えないからわからないんです。「口の動きが重要なんです」という説明はするんですけれど、忘れられてしまうようなので、もう一度繰り返し説明して……そういうときは、ちょっと疲れちゃうかもしれません。

©︎文藝春秋

 あと「マスク外してほしいです」って私が言うと、 一瞬外してくれるけどすぐ戻しちゃう。マスクを外すのに抵抗を感じる場もある、というのは理解できるんですが、何を言っているのか全然わからない。だからそういうときは話をちょっと中断してもらって、スマホの文字起こしのアプリを使います。 

――そういえばSNSで「コロナ禍ではみんなマスクしてるので、口元が見えなくて大変だった」っておっしゃってましたよね。

うさぎ  はい。私は社会人だったからまだよかったんですけど。 もし学生時代に周りがみんなマスクをしていたら、 多分私はやっていけなかったと思います。