急速にしぼむ購入需要で中古市場にも変調が…
政府による電気ガス料金やガソリンに対する補助金にもその継続が危ぶまれる状況でローン返済に行き詰まる世帯が今後急増するのではないかと、懸念する声が金融機関を中心に囁かれ始めている。先日の東京商工リサーチの発表では個人破産件数が8万3000件と3年連続で上昇。まだローン破綻の数は目立っていないがその予備軍がかなりの数に達しているとの憶測もある。
当然新規の住宅ローン貸出にも影響が出ている。建設費の上昇を受けて新築マンションの値上がりが続く中、金融機関もローン審査を厳格化し、新規購入需要が急速にしぼみ始めている。
投資の世界でも金利引き上げを契機に所有マンションを売却して手じまいする動きが出始めているが、金融機関側の慎重姿勢も相まって、投資需要も減退し中古マーケットにおける売主による売却希望価格と成約価格の間に大きな乖離が生じ始めている。
外国人投資家に依存が強まるマンション市場
こうなるとマーケットを支えてくれるのは外国人投資家しかいないことになる。金利を引き上げても円安の状況は変わっていない。これまでも財務省などによる円買い介入が繰り返し行われてきたにもかかわらず、マーケットは一時的に反応してもすぐに元の木阿弥になっている。これは不動産マーケットにおいてはまだまだ日本の不動産は安いと外国人投資家に思わせることができる麻薬となる。
国内で購入先が厳しくなっているマンションを外国人に買ってもらうことでマーケットを保とうとするいっぽうで外国人によるマンション爆買いが高騰の一因でありこの動きを規制するべきだという意見も多かったが、先日国は外国人による不動産取得規制については具体的な施策は検討しないと発表した。この背景には金利引き上げの状況下で外国人取得規制をするとマーケットが崩れることを懸念したものと受け取れる。もちろん不動産業界とも密接なつながりのある政府自民党はおそらくこうした声を受けて、対策の手を緩めることにしたものとも想像される。