大塚 たとえオンライン診療であっても、医師は副作用のリスクをしっかり説明するなど通常の診療と同じことを心がけなければいけません。オンライン診療となった途端、数をさばいて売ることがメインになって、ついつい適当なことをやっても許されると思いがちですが、プラットフォーマーに踊らされるのではなく、処方してトラブルが起きた時の責任は医師にあるということを自覚して仕事をするようになってほしいと思います。
真っ当なオンライン診療を広めていく努力も医師側には求められます。我々が開発を進めている「美肌コネクト」(AIと専門医の知見を組み合わせた美容医療の透明評価プラットフォーム)も、質の良い美容医療を提供する専門家に患者をつなぐことをメインにプラットフォームを作ろうと思っていますが、オンライン診療も規制するだけでなく、正しいことをしっかり広める努力が必要だと考えています。
オンライン診療をネット上で選ぼうとすると「早い、安い、ストレスが少ない」みたいなものばかりが出てきてしまい、患者さん側からしたら、ちゃんとしたオンライン診療はどこにあるかが全く見えない。ドクター側も努力をして、しっかりとしたオンライン診療が患者さんの目にとまるようなプラットフォームを作っていく必要があると思います。
──患者側が正しいオンライン診療を見分けるためには、どのようなところに気をつけたらいいでしょうか。
大塚 トラブルが起きた時にどこに連絡してどうすればいいかを、オンライン診療を提供する側がちゃんと提示しているかは一つの大きな判断の基準になると思います。
利用者はついつい良い方ばかりを考えてしまう。何のトラブルもなく、簡単に痩せられたとか、発毛したとか。でも、医療で大事なのは、トラブルが起きた時の対応なんです。このオンライン診療を受けて、副作用が起きた時にどのような扱いになるか。「体調不良になった場合は近くの病院を受診してください」などと書かれていたら、それはやはり無責任です。「薬は出すけど後は知らんよ」みたいな態度は、責任は取らないと宣言しているのと同じです。利用者は自分の健康に関してもっと敏感になった方がいいと思います。
薬にはメリットもあるけれどデメリットもある。だからドクターが出すわけです。デメリットがないのであれば医師が処方する必要もない。ただただ「薬が欲しい」と思っている人は「多くの人はトラブルなくいけているから、自分も大丈夫」と思ってしまうかもしれませんが、実際に健康被害は出ています。受診する前に一度立ち止まってほしいと思います。