パリ五輪不出場、コートジボワールに大敗も
2024年9月から2025年6月の間で行われたワールドカップアジア最終予選では、パレスチナ(FIFAランキング95位)に2度引き分ける失態。2025年7月の東アジアナンバーワンを競う「EAFF E-1フットボールチャンピオンシップ」では、ホームで日本に0-1の敗戦を喫した。
さらに今年3月の欧州遠征では英ミルトン・キーンズでの試合でコートジボワール(FIFAランキング33位)に0-4の大敗。日本がスコットランド、イングランドに連勝した頃の出来事だ。またA代表ではないが、2024年4月にはパリ五輪予選の「U-23アジアカップ」でFIFAランキング134位のインドネシアにPK負けし、1984年ロサンゼルス大会以来40年ぶりの五輪不出場を招いている。
「次負ければまた批判の嵐になる」
成績は振るわず、国内は盛り上がらない。はっきりと日本に差はついている。筆者が3月にソウルを訪れた際には逆に「W杯の話題がまったく盛り上がらない」点がかすかに話題になっていた程度だった。それでも6月12日の大会第1戦ではチェコに2-1の逆転勝利。国内ではオンライン中継を482万人が視聴した。しかし釜山在住のサッカーファンは「負ければまた批判の嵐になる」と予言する。
なぜ韓国サッカーは弱くなったのか。
サッカー協会会長の度重なる“ミス”
問題の震源地は、ピッチではなく協会にある。
大韓サッカー協会(KFA)会長チョン・モンギュ(鄭夢奎)氏は、HDCグループ(HDC現代産業開発)のオーナー一族だ。HYUNDAIグループ創始者の甥に当たる。日本サッカー協会では選手出身者が歴代会長を務めてきたのに対し、韓国は1993年にチョン・モンジュン(鄭夢準)が就任して以降、財界人がこの職に就いている。
このチョン・モンギュ会長、2013年の就任以来13年間、韓国サッカーのトップに君臨してきた。2025年2月の会長選で4選を果たして2029年まで在任予定だったが、2026年5月29日、W杯開幕2週間前に突然辞任を表明した。
問題は積み重なっていた。元々「お坊ちゃまキャラ」として業界で煙たがられていたチョン会長。HDCグループ会長時代には実現可能性が低いと見られていたアシアナ航空の買収に乗り出し、破談したという「しでかし」もあった。
