日本を代表する司会者・上沼恵美子さん(71)は「50代が一番しんどかった」と振り返る。仕事が多忙を極める中、8歳年上で元テレビプロデューサーの夫・真平さん(79)は一足先に定年退職。加えて、子の独立や同居していた姑の死去など、家族構成に変化が。
現在は真平さんと別居し、週に一度自宅で共に時間を過ごすという上沼さんが、「中年の夫婦の危機」について語り尽くす。『週刊文春WOMAN2026夏号』より一部を抜粋し、紹介する。
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子供が出て行った時に「このおっさん、誰よ」と思いました
50代が一番しんどかったかもわかりません。「最低のところへ嫁いでます」っていうを再認識するのは50代やわ。
子供がちっちゃい時は子供にかまけるし、子供の弁当詰めないかんとか、子供で時間が費やされるでしょ。それがちょっと大きくなってきて、それで夫は定年だ、おばあちゃんお世話が必要ですって言って、ふっと現状見たら自分は変わってない。ただ年を取っただけで、働く内容も一緒だし、まだまだ頑張らないかんしってなった時に、頭ガーンって音がします。間違ったなって気づく。遅いねんけど。今更離婚って言いにくいなという環境になって、気づいてしまう。
まず、子供が出て行った時に「このおっさん、誰よ」と思いました。子供が食卓からいなくなって、「あれ? 1人いなくなった」。ふと夫と向き合ってみると、なんでこの人のためにご飯作らなあかんのかなと、思うんです。やっぱり料理は、子供のために、おばあちゃんのために作ってたんやと気が付く。
朝起きて味噌汁を作る。それはもう一つの”振り付け”になってたわけですよ。振り付けなの、勝手に体が動くねん。朝起きたら鍋に水入れて出汁とって、大根切って、味噌出して……。それでみんなが「行ってきます」って言うて出かける。そやけども夫は「ワァ~」ってあくびしながら起きてきて、なんでこいつのために作らなあかんのかなって。私食べたくない日もあるわけやんか。それが毎日よ。
