固定資産税や相続税といった日本国の税収に大きな割合を占める税金を、外国人が逃れているという事態は、外国人への怨嗟のまなざしとなって、SNS上などで大きな話題になっています。また、こうした状況を憂えて、外国人排除を主張する団体や政党が出現するに至っています。ここで重要なのは、直截的に相手を非難するのではなく、そうなっている原因を突き止め、理解していないのであればこれを説明し、ルールを守るように導くことです。
日本に在留し、しっかりと税金を納めている外国人がほとんどであることも事実です。いたずらに外国人だからという理由で排斥する考えに、私は賛同しません。日本の税制についての理解を進め、無知による無用なトラブルを避ける意味でも、外国人を受け入れるための、特に不動産周りの情報の周知徹底は遅れているように思われます。
管理費、修繕積立金も払わない
これも、あるマンションで中国人所有者を相手に起こった出来事です。彼は在留者で日本で働いていますので、多少日本語も話すことができます。実際にマンションの管理費については、毎月引き落としに応じています。ところが、毎月積み立てる修繕積立金に関しては頑として支払おうとしません。
積み立てない理由を聞くと、彼は
「なぜ積み立てる必要があるかわからない。修繕が発生する都度、請求してくれれば支払う。積み立てることに何か根拠があるのでしょうか」
と言います。
確かに発生の都度、支払ってくれればよさそうにも思えますが、それは彼がずっとこのマンションに住み続けてくれるという但し書き付きとなります。建物の修繕は、定期的に必要な箇所を手当てしていくのが通常です。突発的な修繕も生じますが、年度はじめにある程度予算化して、基本的には予算の範囲内で必要な工事を行なっていくものです。
しかし、こうした発想のない彼にとっては、「必要のない工事までやろうとする。修繕などは実際に不具合が発生すれば、その都度手を入れていけばよいではないか」と考えているようです。
さらに、彼からはこんな質問が来ました。
「ではわかりました。積み立てるとしましょう。仮にワタシがこのマンションの部屋を売却する時は、積み立てた分を返してくれますよね」
積立金の返済には応じられないと答えると、彼は納得してくれません。「自分が積み立てたお金、なぜ返してくれない。使わなかったのでしょう。必要のない金額は返金してほしい」と。
実際には、マンション購入時点で同時に締結する管理組合契約、規約で積み立てた修繕積立金については、売却しても返済について権利の主張はできないことになっています。そのことを伝えて、しぶしぶ納得してもらいましたが、国によって考え方はさまざまなのです。
