この時点で年金保険料の支払いは40年になっていなかった。最初の失業後の6か月、2度目の失業後の9か月に国民年金への切り換えをしていなかったのだ。

「役所から何か封書が来ていたけど無視していた」

写真はイメージ ©getty

 運送業を始めたときは手続きをしたが、最初の頃は売上が低い月もあり、保険料を払えないことが何回かあった。免除の申請もしていなかったので未納扱い。

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「未納は全部で29か月もあった。なので追加納付することにしました。掛け金を払うためにも働かなきゃならないから、ハローワークに通ったりシルバー人材センターに相談したり。求人誌も毎号読んで職探ししました」

「独り身だから何とかやっていけるでしょ」と思いきや⋯

 何とか見つけた仕事は食品ミニスーパーと弁当屋のダブルパート。食品ミニスーパーでは商品陳列とレジを担当。弁当屋では調理補助や回収してきた器の洗浄などをやっていた。月収は18万円ぐらい確保できていたので生活に支障はなく、年金の追加納付の支払いも完了できた。40年分きっちり払い終えたのは62歳5か月のとき。

「それでも65歳からもらえる年金は月10万円にもならないということでした。ガッカリだった。なのでパートで働けるうちは働いて、年金をもらうのは70歳にまで繰り下げるつもりだった。5年繰り下げると13万7000円ぐらいになる。独り身だから何とかやっていけるでしょ」

◆◆◆

「なんとかやっていける」と思った石井さん⋯⋯ところが、63歳直前に体調が急変。早歩きするだけで息切れや動悸が激しくなり、ひどい咳や足のむくみにも襲われた。

 尋常ではない症状に、かかりつけの内科へ。そこで告げられた驚きの病名とは――。【下記の関連記事】に続く。

次の記事に続く 「これ以上悪化したら命を落とす」70歳まで働くつもりだったのに⋯年金ぐらしの男性に「生活保護を決意させた」恐るべき【病魔の正体】