セリエAのパルマに移籍→劇的に成長したワケ
何かを変えなければならない。
鈴木がGKとしての能力を高め、自信を得るために移籍先として選んだのが、イタリア・セリエAだった。セリエAは、カテナチオと呼ばれた強固な守備が持ち味だった時代から今も、GKのレベルが非常に高い。2024年7月、ベルギーのシント・トロイデンからパルマ・カルチョ1913に移籍した。
ここから鈴木はGKとしての質を上げていった。
劇的に変わったのは、ミスを犯した時の気持ちの切り替え方だった。ミスを犯した時、それをどのように受け入れるか、を考えた。ミスを100%避けることはできないし、ミスをして落ち込んでいても試合はやってくる。ミスを経験にして成長することでチームに還元していけばいい。
鬼の形相でチームメイトを叱り飛ばすことも…
ミスは“成長の素”と考えられるようになると肝が据わり、いい意味でミスを怖がらなくなった。チームメイトの背後から大きな声で指示を出し、ときには鬼の形相でチームメイトを叱り飛ばすシーンも見られるようになった。試合に出続けることでGKとしてのリズムが生まれるようになり、感覚が研ぎ澄まされ、調子が上がっていった。
もともと技術や身体能力は高かった。
そこに気持ちの部分が追いついてきて、鈴木はパルマでも日本代表でも自他ともに認める正GKになった。すると、周囲をアッと驚かせるプレーを見せるようになった。印象的だったのは、2025年10月、アウェイのジェノア戦だ。至近距離で相手のヘディングシュートを右手1本で止めた。これぞ彩艶とも言えるシーンだった。
日々、GKとして自信を深めていたが、冷や水をかけられるような出来事が起きた。
