——『サヨナラの引力』は長いスパンの物語です。2008年にジョンウォンと知り合って恋人となり別れるまでの数年間と、2024年の大人になったウノを演じ分ける上で、どのような工夫をされたのか教えてください。

 もちろん服装やスタイルなど外見的な変化はありますが、重要なのは、年齢を重ねたふりをするのはやめようということ。それを心がけて演じました。演技というよりも、とにかくこの瞬間、瞬間の感情に集中しようと思ったんです。ウノを囲む状況の変化に気持ちを集中させたら、自然とこんなふうに違う姿になった、という感じですね。

『サヨナラの引力』© 2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED. 配給会:⽇活/KDDI

——特に大学生から、少しずつ大人になっていくウノの変化というのが、素晴らしかったです。ウノがゲーム業界に入ったものの上手くいかずに悩む姿には、胸が痛みました。

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 どうもありがとうございます。おっしゃる通りで、あのウノの姿は誰もが経験する、通ってくる道だと思いますね。

——ク・ギョファンさんも通った道ですか?

 もちろん。今もそうです。演技というものは、これという正解が何か出てくるわけではないので、今も悩みます。ただし俳優であるならば、ずっと悩み続けなければいけないとも思うんです。悩みは俳優の必須要素ですね。でも演技の悩みというのは、気持ちのいい悩みでもあるんです。

初めてカンヌ映画祭に参加して

——いま韓国で大ヒットしているヨン・サンホ監督の『群体』(原題)では、カンヌ国際映画祭に行かれましたね。私もカンヌにいたのに映画は人気で、チケットが取れなかったんですよ。初めてのカンヌはいかがでしたか?

 都市全体が映画に染まっていました。なんというか、都市全体が劇場だなっていうように感じられて、とても面白かったですね。『群体』は、ぜひ韓国まで観に来てください(笑)。

ク・ギョファン

——実は以前『なまず』の公開時に、オンラインでインタビューをしたのですが、ようやく直接お会いできてお話を聞けてとても嬉しいです。

 僕も嬉しいです。イ・オクソプ監督と一緒の時ですね?

——そうです、そうです。あの映画でも脚本などを手掛けていましたが、近いうちに長編映画を作る予定はありますか?

 はい。今、企画中の映画もありますし、近い将来、日本の観客の皆さんにもお見せしたいと思います。