この6月4日で政権発足1周年を迎えた韓国の李在明大統領。支持率は最近、60%台から50%台へとやや低落傾向にあるが、対照的に上がり続けているのが「株価」だ。KOSPI(韓国総合株価指数)は6月半ば、1年前の約3倍となる9000ポイントを初めて超える急激な上昇ぶりだ。米国などの市場リサーチ会社からは「今年中に1万を超える」という予測も出ている。
「最も有利な財テク方法」で「株」が首位に
好調な株価を支えているのが、政治的な安定と好調な半導体事業だ。李政権の発足で、24年12月の戒厳令布告を契機に韓国を避けていた海外投資家らが戻ってきた。
ただ、何と言っても、人工知能(AI)ブームから好調な半導体事業が株高を支えている。米AI関連企業は各地にデータセンターを設立する動きを続けており、世界的に半導体が不足する状況が生まれている。その両輪がKOSPIの時価総額の半分以上を占める韓国半導体大手のSKハイニクスとサムスン電子だ。
韓国メディアによると、SKハイニクスの昨年の営業利益は約4兆7000億円。ソウル市内に住む、同社の中堅管理職(30代)のボーナスは約1500万円に達した。最大手のサムスン電子もメモリー部門の昨年ボーナスが約6000万円になったとみられている。サムスン電子の株価は5月29日の韓国株式市場で、優先株を含めた時価総額が約200兆円の大台を突破した。
上昇を続ける株価は韓国の市民の心を揺さぶっている。世論調査会社「韓国ギャラップ」が昨年7月に実施した世論調査では、「最も有利な財テク方法」として2000年の調査開始以来、「株」31%で、23%だった「不動産」を上回り、初めての首位に躍り出た。
韓国で本格的な「株取引ブーム」が起きたのは2020年ごろだった。新型コロナウイルスの感染拡大で株価が軒並み下落し、「ここが買い時」とばかりに、株取引を始める人が増えた。
