最後に笑うのは誰なのか?

 2025年度のイオンの総売上高は10.7兆円、うちスーパー事業(GMS+SM+DS事業)は7.2兆円であった。PPIHは2026年6月期の売上見込みを2.4兆円としているが、今後の大再編で数兆円規模のシェアが移動することを考えれば、イオンを追い抜かす可能性も十分にあるだろう。前述の通り、他にもイオンの背中を追うことが出来る企業は、トライアル、バロー、ブルーゾーン、オーケーなどが存在するものの、PPIHがその先頭にいることは間違いない。

 ドンキの1号店が東京の府中で開店した1989年、既に総合スーパー各社は国内小売業の上位を占めており、当時のドンキからは仰ぎ見る存在であったという。その後も「店舗のエンタメ化」という独自の戦略で、スーパーとは棲み分けながらイオンに次ぐレベルの存在にまで成長したPPIHは、ついにスーパーの主流マーケットに乗り込んで最終決戦する位置までたどりついた。

 総合スーパーの全盛期からわずか40年ほどで、主流の逆張りを続けてきた“非主流”の王がメジャーとの決戦に臨むようになると、当時予想した人はほとんどいなかっただろう。大再編期の直前に今のポジションにたどり着いていたドンキは、きっと「持っている」に違いない。

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 こうした話を踏まえると、これからの10年はイオンとドンキ(+その他)が激しく激突し、負けたほうが滅びる——といった構図を想像されたかもしれない。しかし、小売の寡占化とはそういうことではなくて、10年後もこれら主要大手企業は、ほぼ生き残っているはずだ。

 つまり、この先で本当に大変なのは中小零細スーパーや小売事業者であり、身の振り方(徹底抗戦か、誰かの仲間になるか、退場するか……)を考えるべき時期が来る、ということだ。先行している隣接業界のコンビニ、ホームセンター、ドラッグストアなどの経緯をみれば、こうした流れが不可逆であることはわかるだろう。街ごと、地域ごとにローカルスーパーが群雄割拠する構図は、まもなく大きく変わることになるのである。

最初から記事を読む なぜドンキは「脱ヤンキー」を推し進めるのか 新業態「ロビン・フッド」から透ける“焦り”

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