兄は開成合格、私は麻布に落ちて…兄に対するコンプレックス

――しかしチェンさんが入学された栄光学園も、神奈川No.1の偏差値を誇る超名門校ですよね。

チェン そうだと思います。ただ、我が家は父が中国の理系でもっとも難しい大学を出て、東大で博士号を取得していて、名門中学校に入ることがゴールではないんです。あくまで東大に入れるかどうかが大切でした。だから、本当は兄と同じように開成に行けたらよかったのですが、母からは受験を止められて(笑)。

――どうしてでしょう。

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チェン 受けても受からないからでしょうね。実際、2月1日は開成と同じく男子御三家の麻布を受験し、落ちました。

 

――お兄さんに対してはコンプレックスのようなものがあったでしょうか。

チェン それはありましたね。やはり中学受験で私だけが落ちてしまったという事実が大きかったです。

「物理を先取り」で成績が伸び、兄に勝つことができた

――コンプレックスが解消されるのは、経営者として成功したからですか。

チェン いえ、もっと全然前です。転機は中3のときだと思います。当時、私は栄光学園のなかでも勉強ができるキャラではなかったんですが、ふと「今から物理を先取りで勉強しておけば、武器になるんじゃないか」と思ったんです。そこで書店に行って書籍を買って勉強を開始することにしたところ、成績がどんどん伸びていったんです。

――具体的にどのくらい成績が伸びましたか。

チェン 高校1年のとき、学年1位を取りました。その後も高2の東大模試では理Ⅰ志望のなかで全国4位を取り、兄に勝つことができました。

――見事な逆転劇ですね。

チェン とはいえ、兄も同じ東大理Ⅰに合格しているので(笑)。ただ、受験当日、兄は「失敗したかも……」と不安がっていましたが、私は「絶対に受かった」と思っていました。高3になるとあんまりやることもなくて、フェスに行ったりしていましたので、そういう余裕があったことはありがたいですね。

 

分析して対策したことが当たる面白さ

――「金魚のフン」と言っていた親戚の皆さんは、顛末をみてなんとおっしゃっていましたか。

チェン 中国の親戚なので、そう頻繁に会わないんですよね。だから、結末を知らないと思います。また私自身も、知ってもらわなくても何とも思わないですね。

――そこまで勉強にのめり込めたのは、どうしてでしょう。

チェン 勉強は苦じゃなかったんですよね。学問そのものの面白さも感じるんですが、それ以上に、「こんな問題が出るのではないか」と分析して対策したことが当たる面白さに惹かれたのが大きいと思います。