日本を動かす官僚の街・霞が関から“マル秘”情報をお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「霞が関コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。 

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総裁はどこに逃げた?

 病気を理由に、6月の金融政策決定会合を欠席した日銀の植田和男総裁の株が急落している。

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 肝嚢胞感染症の入院治療のため、6月15、16日の決定会合の欠席を発表したのが10日のこと。ところが19日には退院、23日には復帰した。日銀にとっては勝負の利上げであり、決定会合の議決には入院先からリモートでも参加は可能だった。それでも姿を見せなかった植田氏に対し、「官邸の圧力に恐れをなして逃げたのでは」(日銀関係者)と内外から辛辣な言葉も聞こえてくる。

日本銀行の植田和男総裁 ©時事通信社

 金融政策を巡って、植田総裁の悩みは深かった。しかし、先送りしてきた政策金利1%への変更があっさり実現し、今や日銀内外で「植田総裁不要論」が囁かれるようになった。

 焦り始めた植田総裁を尻目に意気軒昂なのが、利上げ決定後の記者会見をやり遂げた内田眞一副総裁(昭和61年、日銀入行)。市場に無用な混乱を引き起こさなかった点が評価され「説明下手な植田総裁よりよかった」(同前)とまで言われている。本人は白血病に罹患したことを公表しているが、病状も回復傾向。ポスト植田に、未だ意欲を燃やしているという。

 一方で、不満をくすぶらせているのが元金融庁長官の氷見野良三副総裁(58年、旧大蔵省)。筆頭の副総裁で、本来なら会見も氷見野氏の担当だが、「市場との対話能力に不安が残る」として日銀プロパーの内田氏に役目を奪われたことに、へそを曲げたと噂される。「怒りのあまり辞意を漏らし、財務省の有力OBに慰留されたようだ」(市場関係者)。というのも氷見野氏が中途半端に辞任したら、財務省出身者が今後、副総裁に就くのは難しくなるためだ。

 日銀は2年後に総裁交代を控える。件の不要論とともに注目され始めたのが“ポスト植田”を巡るレースの動向だ。内田総裁の実現は体調次第でもあるが、「金利の正常化」を目指す内田氏は、そもそも緩和の維持を望む首相の眼鏡に適わない可能性が強い。〈続きでは、現在浮上している次期総裁候補について語られています〉

※本記事の全文(約4500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年7月号に掲載されています(霞が関コンフィデンシャル)。

出典元

文藝春秋

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