――座長としての自覚も芽生えてきましたか。

宇垣 主演である自分が、現場の雰囲気を共演者やスタッフの皆さんとしっかり共有できるようにしたいなと思っています。私の性格上、誰かが居心地悪そうにポツンとしているのがすごく嫌なんですよね。だから、自分からすごい勢いで話しかけに行くようにしています(笑)。

「私自身も一緒に作品を作り上げているチーム、スタッフの一員だという意識でいます」

――アナウンサーは前に出る仕事と思われがちですが、実際には、放送局員としてチームで番組を作り上げる側面も大きいですよね。俳優としてドラマの現場に立つ際も、同じような感覚でいますか。

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宇垣 まさにそうです。私自身も一緒に作品を作り上げているチーム、スタッフの一員だという意識でいます。演者として例えば日傘を差していただいたりサポートしてもらう場面は確かにありますが、それは現場での役割上、仕方のないこと。主演だからといって、決してあぐらをかくような姿勢はとりたくありません。

 

――主演とは、単にヒロインを演じる以上の役割を担っていますが、役を引きずってしまうことはないですか。また、ドラマの撮影中も、連載など多忙なお仕事が並行する中で、どのように気持ちを切り替えられているのでしょうか。

宇垣 カメラが止まった瞬間に、宇垣美里にパッと切り替わります。ドラマの撮影中は、そこに時間を取られることになるので、連載の締め切りを融通していただくことはありますが、撮休の日に、本当に泣きながら原稿を書いています。でも、この現場は本当に空気が良くて楽しかったので、眠たいんだけど、帰りたくはない、みたいな感じでした。

“批評する側”であり“批評される側”であることについて

――『アフター6ジャンクション2』(TBSラジオ)などで映画批評をされる一方で、ご自身も演者として作品に出演されていますよね。批評する側と批評される側の両方に立つのは、ある種ブーメランにもなり得るハイリスクな挑戦だと感じます。それでも両方を続けていらっしゃることに、どんな思いがあるのでしょうか。

宇垣 私はいろんなお仕事をさせていただいていますが、根本にあるのは「表現すること自体が好き」ということ。ただ、それぞれのメディアに一長一短があって、文章だとある程度書けても熱量までは伝えきれなかったり、演技もできる表現とできない表現がある。喋る仕事だと、勢い余って本意ではない伝わり方をしてしまうこともあります。

 でも、全部をやらせていただくことで、どこかの仕事で溜まったフラストレーションを別の仕事で解消できるんです。書いて、喋って、演じて、写真を撮ってもらって……そうやって“出力方法”をたくさん持っている状態が、私には合っているんだと思います。

 演技をしながら作品のコメントを書くときも、わりとフラットな目線で見ることができていて。「ここはこう演じるんだ!」と参考にしてみたり、「この作品に出たいな」と刺激を受けたり。結局、シンプルにエンタメが好きなんですよね。大好きなものについて考えるのが好きだし、そうすると自然と表現したくなってくる。根がオタクなので、「布教したい!」「みんなにお勧めしたい!」という欲がすごく強いんだと思います(笑)。