――それだけ多くのエンタメに触れていると、自然と批評眼も肥えてくると思うのですが、ご自身が出演されるドラマの現場や完成品を見た時に、「ここはちょっとどうなんだろう」と冷静に分析して、葛藤することはありませんか。

宇垣 もちろんないとは言いません。ただ、作品作りには時間や予算など、それぞれの事情がありますからね。その中で誰もが最大限の力を尽くしているわけですから、その中でしっかり自分の役割を果たしきりたいと思っています。

 

――いずれの立場においてもプロフェッショナルな姿勢ですね。出演した作品は客観的に見られるほうですか。

ADVERTISEMENT

宇垣 客観的には見られていないかな。自分の演技がどうこうよりも、カット割りや編集、照明とか映像の質感の方に目がいくことが多いです。「音楽が入ると、あのシーンがこうなるんだ!」とか、共演者の演技に「現場でもよかったけど、映像になるともっとすごいな」とか。それは現場の状況を知っているからこそ、違った楽しみ方ができるという役得ですね。

この先挑戦してみたい作品や役柄は…「それこそ相当にド悪い役をやってみたいです」

――『おちたらおわり』は、嫉妬、不倫、家族の事情に、イジメや格差といった社会問題をところどころに孕みながら、一方で友情や連帯もあって、目が離せません。

宇垣 長い連載を30分・10話にぎゅっと詰め込んでいるので、大筋は変わりませんが原作とは違う形の結末を迎えます。「えっ! こんな感じになるんだ」とびっくりしました。監督お二人の、ものごと対する眼差しに優しさがあって、私はそこをある種、冷たく合理的に考えてしまう。「ここは譲れない」という監督や脚本家さんの、人への手の差し伸べ方は自分にはない部分だったけど腑に落ちました。

――ここからクライマックス、そしてラストを楽しみに見ていきたいと思いますが、この先挑戦してみたい作品や役柄はありますか。

宇垣 好きな脚本家さんがいっぱいいるので、その人の世界に入ってみたいと思いますが、自分が生きていない時代の話や、それこそ、相当にド悪い役をやってみたいです。

 

写真=杉山秀樹/文藝春秋

最初から記事を読む 「思った以上にねっとりで怖かった」宇垣美里(35)が語る、“セレブママ”篠田麻里子の凄まじい演技力と香水を新しく買ったワケ

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。