中傷も含めて「全部見せる」
――「勇気をもらった」と言われるのに抵抗があるという人もいます。
かわけい 僕はそういう感じは別にないかな。生きていて「どの感情も素晴らしい」と思っているんで。幸せや感動はもちろんですけど、恐怖や不安や痛みだって、より幸せを感じ取るための一部になるし、生きているからこそ感じられることだから、どの感情も否定はしないですね。
ただ、感動物語にはしたくないから、そのまま伝えたい。かっこ悪いところも全然、見せていいと思ってます。別に酔っ払って潰れてるところだっていいんですよ。そういう日常に勇気づけられる人だって、絶対にいると思うんですよ。
――義足の人にも、普通の暮らしがあるんだというのが伝わりますもんね。あと、印象的だったのが『「足をもう一本失わないと学ばないんですね」というコメントに対して言いたいことがある』という動画。かわけいさんも本当につらそうで、視聴者のコメントも多かったですね。中傷のようなコメントは今でもありますか?
かわけい たまにありますね。
――削除したりは?
かわけい むしろ反論するぐらいの気持ちで、あえて消さないです。でもやっぱり落ち込みますけどね、普通に。
――「全部を見せていく」っていう方向性はブレないですね。
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パラ競泳からTikTok、そしてモデルへ――。競技を辞めたことは終わりではなく、「義足を隠さない」という新たな表現の始まりだった。弱みだと思っていたものを、自らの強みに変え、多くの人の価値観を少しずつ変えていく。そんなかわけいさんの発信は、今も進化を続けている。最終回では、「ずっと運がいい」と語る、その人生観と未来について聞いた。
写真=細田忠/文藝春秋
<第3回へつづく>
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