〈あらすじ〉
パリで精神分析医をしているアメリカ人のリリアン(ジョディ・フォスター)のもとに、長年診察を続けてきた患者ポーラ(ヴィルジニー・エフィラ)の訃報が届く。しかも自殺だという。違和感を覚えたリリアンは、ポーラの夫シモン(マチュー・アマルリック)や娘のヴァレリー(ルアナ・バイラミ)が彼女を殺したのではないかと疑い始める。
一方、ポーラの死をきっかけに無自覚に涙が出る症状に悩まされるようになったリリアンは、眼科医の元夫ガブリエル(ダニエル・オートゥイユ)を訪ねる。ガブリエルは再会を歓迎するが、涙の原因はわからない。そこで、ある患者から評判を聞いた催眠療法を試してみることに。そうして自身の潜在意識を探っていくと、そこにはポーラやシモン、ガブリエル、さらには息子ジュリアン(ヴァンサン・ラコスト)の意外な姿があり――。
〈見どころ〉
事件捜査のスリル、自身の潜在意識に振り回される精神分析医の葛藤、元夫婦による関係再構築ラブコメディの要素も。
久々のジョディ・フォスター主演作はパリで暮らす精神分析医の事件簿!
『告発の行方』(88)、『羊たちの沈黙』(91)で、2度アカデミー賞主演女優賞に輝いたジョディ・フォスターが、全編フランス語で挑んだ久しぶりの主演作。監督は〝フランス映画界のソフィア・コッポラ〟と称されるレベッカ・ズロトヴスキ。さらにフランスの名優たちが脇を固める大人の心理サスペンス。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆微苦笑まじりの心理サスペンスを狙ったのだろうが、話の展開と語り口がすんなりと溶け合わない。ヒッチコックの『白い恐怖』にはもっと味があった。J・フォスターは、理知的でひとり相撲に走りがちな主人公によく嵌まるが。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆男女間の性的描写はコミカル。女性同士の想いは美しいようで曖昧。幻想場面でチェロを演奏する二人の姿は思わせぶりなエロスを放つだけ。リリアンの無自覚な哀れを見るより、罪も罰も溶かすような二人の姿が観たかった。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆冒頭で響くトーキング・ヘッズの「サイコ・キラー」が不穏な脈動を一気に点火。陰謀と妄念へ転落する展開は刺激的だが、象徴の乱立で焦点がぼやける。フォスターの硬質な存在感が支える一方、ミステリー構造はやや散漫か。
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洞口依子(女優)
★★★★☆年齢を重ねる事を楽しんでおられるジョディから勇気を貰う。フレンチノワールな推理、精神科医としての佇まい、知的な着こなし、共演者との化学反応も◎。トーキング・ヘッズの「サイコ・キラー」はジョディ作品にピッタリ!
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ゲスト評者
片岡一郎(活動写真弁士)★★★☆☆ルネ・クレールやデュシャン以来、前衛的表現で心理を描くことにかけて豊かな実績を持つフランス映画の系譜に連なる作品だ。特に色彩による内面描写が素晴らしい。謎解き要素を期待すると肩すかしを食らうかもしれない。
かたおかいちろう/1977年生まれ。2002年に澤登翠に入門、同年デビュー。日本を代表する活動写真弁士として国内のみならず国際的に活動中。映画『カツベン!』の実演指導や『ゆきてかへらぬ』などに弁士役で出演も。著書に『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』がある。
- 最高!今すぐ劇場へ!★★★★★
- おすすめできます♪★★★★☆
- 見て損はない。★★★☆☆
- 私にはハマりませんでした。★★☆☆☆
- うーん……。★☆☆☆☆
©LES FILMS VELVET -BUENOS HAIR -FRANCE 3 CINEMA 配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
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『プライベート・ケース』
7月24日(金)~
監督:レベッカ・ズロトヴスキ
2025年/仏/原題:Vie privée/107分
https://cinema.starcat.co.jp/private-case/




