――5歳で日本の富山に。富山の第一印象はどうでしたか。

ジェシカ コンゴには雪がないので、初めて雪を見たときは母と弟と私で大喜びしました。「これが噂の雪だ!」みたいな感じで。富山は雪がすごいので、着いてわりとすぐ見られた覚えがあります。

 ただ、コンゴから日本に行くまでが本当に大変でした。乗り継ぎを繰り返して、3日くらいかかって。しかも当時、家族で日本語が分かる者が誰もいなかったんですよ。荷物も大量にあったし、難易度がものすごく高い移動だった記憶があります。

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最初に覚えた日本語は「まぜて」の3文字だった

――富山の団地に住んでいたそうですが、他に外国人の家族は?

ジェシカ 意外と多かったです。フィリピン系の方がとくに多くて、近所に全然いました。アフリカ人は少なかったですけれど、外国人自体はそれほど珍しい環境ではありませんでしたね。

 

――そうした環境だと保育園なども馴染みやすそうですね。

ジェシカ おかげで保育園のときは結構ヤンチャでした(笑)。やっぱり小さい子って思ったことをすぐ口に出すじゃないですか。男の子に肌のことで嫌なことを言われたりもしましたけれど、そのときは「なんて言った?」って言い返してました。最初から強気なタイプで、ケンカもよくしていました。

 基本的には皆と仲良くやっていたと思います。先生もすごく優しくて気にかけてくれていたし。あと、最初に覚えた日本語が「まぜて」の3文字で。この3文字を覚えれば仲間に入れてもらえると分かって、そこから飛び込むようになって、遊びながら日本語を覚えていきました。家に帰っては覚えた日本語の言葉をお母さんに教えて、という繰り返しで。

――家族同士の会話も日本語で?

ジェシカ そうなんです。お母さんが「日本語を勉強したい」と言って、家の中でも日本語を使うようにしていました。両親はフランス語やリンガラ語で話していましたが、子どもとの会話は日本語。そのおかげで私はすぐに日本語を習得できたんですけど、その代わりにフランス語をあっという間に忘れてしまって。今はもうほとんど話せないです。