──「見た目が周りと違う」と気にするようになったのは何歳頃でしたか?

チェルシー 小学校に入る前の健康診断のときですね。身体測定の列に並んでいるときに「私1人だけ見た目が違う、ルールからはみ出てる!」と思いました。

 特に違和感が大きかったのは「髪の毛」と「肌色」。今は縮毛矯正をしてストレートヘアだけど、地毛はアフロヘアでとてもボリュームがあるんです。だから、小1から中学卒業までの9年間ずっと、ひとつ結びのおだんごヘアでした。髪の量が多くて太いので母にやってもらうんですが、まとめるときに頭皮をギューッと引っ張られるのがすごく痛くて。「なんでこんな思いしなきゃいけないんだろう」って、毎朝すごく惨めな気分でした。

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チェルシーさんの地毛はふわふわで、お団子にされると痛かったという

アリシア 私も癖毛で、今日は地毛でこれです。子どもの頃はすごく嫌で、同級生のサラサラヘアが本当にうらやましかったんですよ。だから15歳までは毎朝、ガチガチに編み込んだ三つ編みでした。

──髪質がそこまで違うんですね。

チェルシー 水分量が根本的に違うみたいで。これは黒人系の子どもあるあるなんですけど、髪をみんなにいつも触られてました。「クルクルでかわいい~」「今日もいい感じ」とか、男女問わず、当たり前のようにみんなが触ってくるのが苦痛でした。

アリシア 「トイプードルみたい」とか言いながらワシャワシャしてくるんだよね。

チェルシー 私も内心は「私は犬じゃないけど?」って、すごく嫌でした。でも触ってくる子たちに悪意がないのもわかるから、何も言えなくて。

 もっと嫌だったのは、テレビで黒柳徹子さんの玉ねぎヘアから飴が出るシーンが話題になったときのことです。それを真似して周囲から「徹子じゃん」「なんでも入るよね」とからかわれ、私のおだんごヘアに鉛筆やペンをグサグサ差し込まれたり、消しゴムのカスを入れられたりしました。子どもながらに、あれは本当に地獄の時間だったなと思います。

「なんで茶色いの?」に、悪意のない「日焼け止め塗るの?」も

──髪の毛に加えて、肌色の悩みも。

七五三のときのアリシアさん

アリシア ハーフなので父親より肌色は薄いんですけど、同級生に「茶色」とか「黒い」「うんこ」「国に帰れ」とか言われるのは日常すぎて、回数はわからないぐらいです。

チェルシー 「なんで茶色いの? 黒いの?」は小1からずっと聞かれたよね。

アリシア あと、中学時代に日焼け止めを塗ってたら、他の女子から「アリシアも日焼け止め塗るの?」「必要ないでしょ」って言われてました。でも、黒人も日焼けはするので、日焼け止めは使うんですよ。

チェルシー 夏場は1段階、肌が黒くなるよね。

アリシア しかも私はちょっと額が出てるから、UV対策をしないとそこだけ焼けちゃうんです。だから毎回「日焼け止めは塗るに決まってんだろ!」と思いつつ、グッとこらえて……。

チェルシー 日本では昔から「色白がいい」とされてるじゃないですか。だから女子で話してるときに、「肌白くなりたーい」とか「色白くてうらやましい」みたいな会話になったりもするし。

アリシア そういうとき、私に嫌味を言うつもりじゃないのはわかるけど、「私もここにいるけど、見えてる?」とモヤモヤしてた。だから、肌と髪の毛問題は、ずっと悩みの種でした。