不祥事が止まらぬ検察に、まもなく新たなトップが誕生する。

 政府は8月12日付で検事総長を交代させる人事を決定した。女性初の検事総長として注目を集めた畝本(うねもと)直美氏(64)が退官し、後任には東京高検検事長の川原(りゅう)()氏(61)が就任する。

©︎soraneko/イメージマート

犯人がすぐに捕まると「ちゃんと逃げろよ」と少し残念そうに…

 畝本氏は定年まで1年近く残していたが、慣例通り約2年で交代する。

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 検察はここ数年、不祥事が相次ぐ。大阪地検特捜部の威圧的な取り調べを巡り、元特捜検事が刑事裁判を受け、東京地検特捜部の元主任検事が、事件関係者と不適切な交際をしていたことも判明。元大阪地検検事正の女性検事への性暴力事件では、組織ぐるみの隠蔽を疑う声も噴出している。

 近年稀に見る逆風の中でバトンを受け取った川原氏は、東京地検特捜部を経験し、若くして法務大臣秘書官も務めたエリートだ。近年も官房長、刑事局長、事務次官と順当に階段を上ってきた“赤レンガ派”に見える。だが周囲は「事件が大好き」と口を揃える。

川原氏は慶應大学法学部出身 ©時事通信社

「東京地検刑事部時代には警察とタッグを組み、殺人事件が起きると真っ先に現場へ向かい、検視にも立ち会った。逆に、犯人がすぐに捕まると『ちゃんと逃げろよ』と少し残念そうにしていたほどです」と、司法関係者は苦笑する。

「鬼平犯科帳」が好きで、落語、スマホゲームの麻雀も趣味。ガンダムのファンで、海軍オタクの一面も。今どき珍しくLINEを使わず、「かみさんとのやりとりも、業務連絡もメールで十分でしょ」がポリシーという、アナログ派でもある。

「川原さんを嫌う検事や事務官を見たことがない」。ある地検の検事正や、多くの法務省幹部がこう語る。