ーー時代の変化でいうと、家庭用ゲーム機に代わって、スマホゲームの台頭も挙げられます。誌面への影響は?
嵯峨 実は『ファミ通』は家庭用ゲーム機だけでなく、アーケードゲームも扱っていたんです。なので、フィーチャーフォンやスマートフォンの台頭に合わせて、それらも取り扱うようになるのは自然な流れでした。
「モバゲー」や「グリー」のブーム時にも、いち早く誌面で特集をしましたね。だから「『ファミ通』でこれは扱えない」と考えたことはないんですよ。むしろゲームの幅が広がるのはいいことと思っていました。
例えば「怪盗ロワイヤル」は、浜村(注:浜村弘一/KADOKAWA デジタルエンタテインメント担当シニアアドバイザー、『ファミ通』3代目編集長)も積極的に取り上げ、メディア全体で盛り上げていこうという空気をつくっていました。
月刊誌に負けない“じっくり読みたくなる”コンテンツへシフト
ーーその後、さらにネットが強くなると、紙の雑誌との“棲み分け”はどう考えていましたか。
嵯峨 2010年代の後半から、我々も紙の方向性を真剣に考えるようになりました。ゲームの最新ニュースや速報性においては、ウェブメディアに太刀打ちできなくなったからです。情報がウェブで無料で、かつ手軽に手に入る時代に、わざわざお金を出して紙の雑誌を買っていただくにはどうすればいいか。
従来は、誌面で特集をしてもイレギュラーなものを除けば、1つのタイトルに十数ページまでで、それが限度と考えていたのですが、紙の雑誌を手に取ってじっくり読みたくなるボリュームのある方向に変更し、今では30~50ページ、場合によっては100ページというケースもあります。週刊誌ですが「月刊誌に負けないコンテンツを用意する」という方向にシフトしています。
ーー編集部は大変なのでは。
嵯峨 負荷はかかっていますが、やるしかありません。それに、この路線を決断したからこそ、(紙の雑誌でやれている)今があると思っています。
