京都の料亭「菊乃井」の“跡取り”として育ち、若女将をつとめる村田紫帆さん(43)。33歳で夫・知晴さんとの結婚に至るまで、20代半ばからおよそ10年間にわたってお見合いを続けたという。その日々を「納得というよりも、諦め、ですかねえ」と振り返る言葉には、老舗の長女として生きてきたことの重さと葛藤がにじむ。現在の夫との馴れ初め、プロポーズの言葉とは。
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「次男じゃないと駄目」「仕事もすぐ辞めて…」
お見合いを繰り返した理由のひとつは、父・村田吉弘さん(「菊乃井」3代目)が課した条件の厳しさにあったようだ。「次男じゃないと駄目」「『菊乃井』に来てもらうから仕事もすぐ辞めて店に入ってもらわなあかん」「食べることも好きじゃないとあかん」……。20代の紫帆さんには、そんな条件を満たす相手が現れるとは到底思えなかったという。
次第に祖母からは「あんたはわがままや」「何人と会ったら気がすむんや」と言われるようになる。31歳~32歳ごろになると、父の条件は緩やかになっていったものの、「お見合いノイローゼみたいになってしまって」と紫帆さんは語る。
そんな苦境を相談し続けていたのが、大学時代からの友人・知晴さんだった。「東京にいる友だちのひとり」として、お見合いがうまくいかないたびに話を聞いてもらっていた。そして、「お見合い50回しても結婚が決まらないんだったら僕が」と名乗り出たと知晴さんが回想している。
プロポーズを受けたとき、紫帆さんは「このお見合い地獄から抜けられるなら」と安堵したという。「ときめきというよりは、信頼がすでにあったからこそ私も惹かれたのだと思います」と意外な馴れ初めについてインタビューで詳しく語っている。
