「NPBの聞き取りには…」

「あの監督はなぜ選ばれない?」

 過去最低の成績に終わった3月のWBC。侍ジャパンは元ロッテ監督の井口資仁氏を新指揮官に迎え、王座奪還を目指すことになるが、代表選手はこの人事をどう受け止めているのか。4人の侍戦士が忖度抜きの本音を語る。

#1から続く)

 まずは井端ジャパンの総括から。選手たちが監督の問題点として、口を揃えたのは「コミュニケーション能力」だ。B選手が語る。

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「人見知りなのか、選手との会話がほとんどなく、僕らにどんなプレーをさせたいのか意思疎通が難しかった。普段はネガティブなことを口にしない大谷選手さえ、『マジで笑わなくね?』と言うほど。井端さんが好きな競馬の話題では、饒舌に語っていましたが(笑)」

侍ジャパンの井端弘和前監督 ©文藝春秋

 選手間では、コーチ陣への不満も渦巻いていた。

「監督から直接、指示があることは滅多になく、野手に関しては金子誠ヘッドコーチが指揮を執っていた。しかし指示系統がバラバラだからか、急に言われることが多い。試合中に突然、『次の打席、代打いけるか?』と言われる場面もあった。準備していないので、いけるわけがない」(同前)

怒った選手が「やめましょう!」

 それが頂点に達したのが、ベネズエラに負けた直後のロッカールームだ。井端氏は「勝たせることができなかったというのは、すべて私の責任だと思います」などと語ったが……。

「密着していたネットフリックスのドキュメンタリー映画で映っていたのはここまで。この後、金子ヘッドが『世界との差を感じた』と、選手に非があるような発言をした。怒った選手から『やめましょう!』と打ち切る声があり、最悪の空気のまま解散した」(A選手)

 情報共有も満足になされておらず、WBCがロス五輪の予選を兼ねていることも、選手たちには伝えられていなかったという。

 投手からは吉見一起氏、能見篤史氏と、2人のコーチへの不満の声が多かったという。吉見氏はプロの指導経験はなく、能見氏も選手兼任コーチが2年間だけだ。C選手が話す。

「優勝した23年の大会では、キャンプの段階で、吉井理人投手コーチが先々の試合の第2先発、第3先発まで決めており、投手陣にも共有されていました。それが今回は直前に入れ替わり、投手陣は困惑していた」