「この能力を世の中のために役立ててほしい」

 実際に山田受刑者と面会し、手紙のやり取りを重ねた栗田氏は、「私の今まで見てきた事件や物事に対する理解とかなりかけ離れていた」と振り返る。

 取材者として覚えた「錯覚」。それは実際の裁判の中で、担当の裁判長が「この能力をもっと世の中のために役立ててほしい」と思わず言及するほどだった。傍聴した記者たちも同じ感想を抱かざるを得ないほど、彼らは能力が高く、話術に長けていたのだ。

 

 しかし栗田氏は、その才能がまっとうな社会で活きる可能性に疑問を持つ。「こんな簡単に巨額のお金が入ってきてしまうことを経験してしまうと、一般社会に戻って働くことは難しいのではないか」。特殊詐欺特有の「罪の意識の希薄さ」が、才能の転落を後押ししたのだと語った。

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 山田受刑者が1人で搾取した6億円の全貌、そして栗田氏が肌で感じた組織の「マインドコントロールの手法」や「詐欺師の論理」は、動画内でさらに深く語られている。彼女がなぜ“自叙伝的な小説”を書こうとしていたのか。その動機の核心は、ぜひ映像で確かめてほしい。

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