国籍・言語・世代を超えたコラボレーション
志遠役のウー・ハンリン(吳翰林)、輝役のアキラ・ファン(黃冠智)は、台湾映画・ドラマ界の未来を担う注目株。上官である田中とは複雑な関係性ゆえ、塚原も「セットでは周囲と距離をとっていた」というが、撮影外ではどんどん親しくなったという。
塚原 ふたりとも人懐っこく、とても陽気に話しかけてくれました。撮影の後に食事をしたり、ホテル近くのゲームセンターで遊んだりしましたね。だけど作品の話をしたことよりも、日本と台湾の業界の話や、くだらないバカ話をしたことをよく覚えています(笑)。
それでも、最終話の重要なシーンを撮る前日には、アキラから「塚原さんならどう演じますか」と相談を受け、その翌日にはウーからも同様に助言を求められたという。クライマックスの法廷シーンをキャスト全員で読み合わせた夜には、検察官ウィリアム・コール役のアンドリュー・チョウ(周厚安)とも深夜3時まで語り合った。
その法廷シーンは、はじめに25分におよぶ長回しのワンテイクで撮影された。検察官や被告たちの言葉をじっと聞いている、志遠の表情をリアルに捉えるためだ。カメラを向けられていない共演者たちも渾身の演技を見せ、監督は深く感動したという。
塚原は、「芝居をしているというより、本当にその世界で生きている感覚だった」という。スン監督は、塚原が撮影後もしばらく涙を流していたエピソードを教えてくれた。





